「神のことばをすべての人に」教皇、バチカンでミサ
カトリック教会の典礼暦の「年間第3主日」にあたる1月22日(日)、「神のことばの主日」が記念された。
ラテン語訳聖書の翻訳者、聖ヒエロニモ司祭教会博士の帰天1600年を機会に、2019年9月、教皇フランシスコが自発教令「アペルイト・イッリス」を通して設けた「神のことばの主日」は、今年で4回目を迎えた。
教皇はこの朝、バチカンの聖ペトロ大聖堂でミサをとり行われ、説教で、神のことばがすべての人にもたらされるようにと願われた。
「神のことばはすべての人のもの」と説く教皇は、みことばは一人ひとりに向けられた恵みであり、聖霊だけが知る時と方法を通し、わたしたちの計算を超え、自然で思いがけない形で芽を吹いていくものと語り、福音の告知の場所を限られたものにしないようにと話された。
救いが皆のものならば、どのように離れ、忘れられた人々にもみことばを届けるのは教会共同体の急務、と教皇は述べ、神の大きい御心を信じながら、狭い心の教会でいることはありあえない、と注意された。
同時に、教皇は「神のことばは回心へと招くもの」と強調。
神のことばに近づきながら無風な状態でいることはできない、みことばは平穏を破り、心を揺さぶり、変化と回心を促すもの、と話された。
そして、みことばは剣のように心に入り、われわれの心の中の思いを吟味させ、広げるべき善の光と、戦うべき罪の闇の区別を示し、生活を神の方に向けて導いてくれる、と説かれた。
また、教皇はみことばを学び、その豊かさを深める人々、朗読奉仕者やカテキスタをはじめ、みことばの傾聴と普及を助ける司牧関係者やすべての信者らに感謝を述べられた。
こうした中、教皇は説教に続き、3人の朗読奉仕者(英国、フィリピン、コンゴ民主共和国)と、7人のカテキスタ(イタリア3名、フィリピン2名、コンゴ民主共和国、メキシコ各1名 )の選任式を行われた。
教皇は、神のことばを人々に伝えながら、そのみことばが自らの中にも働くようにと、これらの人々に願いつつ、朗読奉仕者には聖書を、カテキスタには十字架を一人ひとりに手渡された。