教皇フランシスコ、高齢者と若者たちの集いで 2024年4月27日 バチカン・パウロ6世ホール 教皇フランシスコ、高齢者と若者たちの集いで 2024年4月27日 バチカン・パウロ6世ホール  (VATICAN MEDIA Divisione Foto)

教皇「愛によって、より成長し、豊かに、賢明に」高齢者と若者の集い

教皇フランシスコは、バチカンで開催された高齢者と若者たちの集いで挨拶をおくられた。

 バチカンのパウロ6世ホールで、4月27日、高齢者と若者たちの集いが行われた。

 このイベントは、「大いなる年齢基金」(本部:ローマ、会長:ヴィンチェンツォ・パリア大司教)の主催によって開かれた。同基金は高齢化する社会において、お年寄りが守られ、愛され、安心して暮らせるよう、高齢者の権利を推進し、そのための社会の取り組みを促すことを目的としている。

 教皇は集いに参加した多くの祖父母と孫たちに挨拶をおくられ、「詩編が歌うように、『共に座っている』のを見ることは、なんという喜びでしょうか(参照 詩編133)」と話された。

 「皆さんを見るだけで、そこに愛があるのがわかります」と述べた教皇は、「愛はわたしたちをそれぞれの年齢に応じて、より成長させ、より豊かに、より賢明にします」と語られた。

 「愛し合うことで、互いに成長する」例として、教皇は世代間の信仰の分かち合いを挙げ、教皇ご自身、祖母を通して初めてイエスを知り、イエスがわたしたちを愛し、誰一人見捨てない方であることを教わった、と回顧した。

 また「愛し合うことで、人は豊かになる」ことについて、今日よく「若者の世界」「高齢者の世界」「…(誰々)の世界」という表現を聞くが、世界は実際には多様な現実で構成された一つのものであると教皇は指摘。それぞれの違いを活かし、補い合い、分かち合うことで、互いに豊かになることが大切であり、違いを分裂の原因にしてはならない、と説かれた。

 さらに、「愛はわたしたちをより賢明にする」と話す教皇は、「社会が記憶を失ったらどうなるでしょうか」と問いかけながら、「社会が記憶を失う時、それは社会の終わりです」と述べ、記憶を伝えるためにも、愛と証しをもって教える祖父母の言葉に耳を傾けるようにと若者たちに願われた。

27 4月 2024, 17:45