「家庭を守ろう」ローマ郊外で教皇による「祈りの学校」
教皇フランシスコは、6月6日午後、ローマ北西郊外オッタヴィア地区の住宅街を訪問、地元小教区の共同体と「祈りの学校」を行われた。
教皇は、2025年の聖年を準備するために、2024年を「祈りの年」とされた。この「祈りの年」にあたり、教皇は「祈りの学校」と題された祈りやカテケーシスの集いを、ローマ教区の小教区などで行われている。
「祈りの学校」の3回目にあたる今回、教皇はローマのサンタ・ブリジダ・ディ・スヴェツィア教会の近くの住宅街で、同教会の信者たち30家族と、祈りと対話のひと時を持たれた。
集合住宅の谷間のガレージが並ぶ空間で行われた教皇と信者たちの出会いは、親しく温かい雰囲気に包まれたものとなった。
教皇と信者たちの対話では、「家庭」が中心的なテーマとなった。
「家庭を守りましょう。家庭は子どもたちを育てるための酸素です」と教皇は話し、両親が喧嘩をしても、それは普通のことであり、重要なのは、その日のうちに和解することと、日常生活の中で「ありがとう、ごめんなさい、…をしてもいいですか」という思いやりの言葉を常にかけ合うこと、と述べられた。
教皇は、「子どもはお父さんとお母さんを見ています」と語り、子どもたちは両親の不和を目にして苦しむと話した。そして、教皇は離婚した親たちに、互いに相手を悪く言い合うことがないように、尊重をもって子育てして欲しいと願われた。
「どうしたら信仰を育てることができるのか」という若者たちからの質問に、教皇は「ただ証しを通してのみ」信仰は育つ、と答えられた。
教皇は、若者たちは「歴史を前進させるという責任」を担っていると話しつつ、たとえつまづくことがあっても、立ち上がることが大切と教えられた。
教会の共同体としての性格を強調された教皇は、お年寄りは記憶を、子どもたちは未来の約束を支える存在であり、教会の中で子どもとお年寄りに対する関心と配慮を忘れないようにと希望された。
教皇は信者たちとの1時間近い交流の後、バチカンに戻られた。