教皇、ローマ巡礼に訪れたミサ侍者の青少年に励まし

ミサ侍者の青少年、およそ5万人がローマを巡礼、7月30日、バチカンで教皇フランシスコとの出会いを持った。

 7月29日から8月3日まで、ヨーロッパの国々から、ミサの侍者を務める少年少女や青年たち、およそ5万人がローマを訪れている。

 祭壇奉仕者の若者たちのこのローマ巡礼は、国際侍者協会(Coetus Internationalis Ministrantium,CIM)が主催するもので、今回で第13回目を迎えた。

 イザヤ書の一節から採られた言葉「あなたと共に」(イザヤ41,10)をテーマにした今巡礼には、ドイツから訪れた約3万5千人をはじめ、オーストリア、ベルギー、クロアチア、フランスなど、20か国からおよそ5万人の青少年が参加。さらに、約1万2千人のボランティア、 2千人あまりの司牧担当者らが付き添った。

 7月30日夕方、バチカンの聖ペトロ広場で、教皇フランシスコとミサ侍者の青少年たちとの集いが行われた。

 演奏や合唱、ルクセンブルグ大司教で国際侍者協会の会長、ジャン=クロード・オロリッシュ枢機卿の挨拶、司教たちの講話などを交えた前半部に続いて、教皇が5人の少年少女たちと一緒に特別車「パパモービル」で会場に到着。

 教皇は特別車で聖ペトロ広場を一巡した後、広場から伸びる「コンチリアツィオーネ通り」まで進み、道の左右に鈴なりになった各国・各教区からの巡礼団に祝福をおくられた。

 教皇は若い祭壇奉仕者たちへの言葉で、今回の巡礼のテーマ「あなたと共に」を愛の神秘をひめた言葉として示された。

 ミサの侍者たちにとって、この「あなたと共に」の主役は神である、と教皇は述べつつ、「二人または三人がわたしの名によって集まるところには、わたしもその中にいる」(マタイ18,20)というイエスの言葉は、ミサの中で最高に実現される、と指摘。

 そこでは「あなたと共に」は、キリストの御からだと御血において神の具体的な現存となるのであり、司祭はこの神秘を毎日自分の手の中で見つめ、また侍者たちも祭壇に奉仕しながらこれを見ることになる、と話された。

 そして、さらに聖体拝領の時に、わたしたちは霊的・物理的にイエスが「わたしたちと共に」おられることを体験するのである、と語られた。

 この「あなたと共に」おられる神の神秘を、マリアのように、自分の心と肉において留めるならば、新たな方法で「他者と共に」いることも可能になる、と教皇は強調。

 イエスのおかげで、わたしたちは他者に対して「あなたと共に」と言えるようになり、裁いたり、先入観をもったり、閉め出したり、除外することなしに、態度や心や寄り添いを通して、泣く者と共に泣き、喜ぶ者と共に喜ぶことができるようになる、と説かれた。

 教皇は、侍者たちにローマへの巡礼と、イエスの愛の奉仕者としての務めを感謝しながら、これからもイエスと共によき歩みを続けていくよう励ましをおくられた。

30 7月 2024, 21:56