バチカン・メディアのインタビューを受けるピッツァバッラ枢機卿 2024年8月20日 イタリア・リミニ バチカン・メディアのインタビューを受けるピッツァバッラ枢機卿 2024年8月20日 イタリア・リミニ 

聖地:ピッツァバッラ枢機卿「停戦のための努力が急務」

エルサレム・ラテン典礼総大司教、ピッツァバッラ枢機卿は、バチカン・メディアのインタビューで、今は困難な聖地の平和のために、停戦のための努力が緊急に必要とされていると述べた。

 エルサレム・ラテン典礼総大司教、ピエルバッティスタ・ピッツァバッラ枢機卿は、イタリア・リミニで開かれた「第45回市民間の友情のためのミーティング」(通称:ミーティング・リミニ)に参加した。

 8月20日、ミーティング・リミニの開会日に出席したピッツァバッラ枢機卿は、現地で行われたバチカン・メディアによるインタビューに答えた。

 ピッツァバッラ枢機卿は進行中の聖地の紛争をめぐり、「現段階で平和について語ることはできない」と厳しい状況を見つめつつ、「停戦のための努力は急務」であり、「いやしのプロセスを始めるため、相互の信頼を生むために、軍事活動を中止する必要」をアピールした。

 「そのための道はあっても、公式のレベルでそれをやり抜こうという熱意が欠けている。政治的、宗教的リーダーシップが求められているが、それは危機に陥っている」と同枢機卿は指摘。草の根から出発してでも、出来る限りのことをすることが重要、と語った。

 ピッツァバッラ枢機卿は、「希望」という言葉が今必要だが、この場合の「希望」とは、終わりかけた物事や、短期的に見通しのよくないことに抱く望みではなく、人間の目では見ることのできないものを、聖霊の目で見る内的な態度である、と話した。

 そして、小さな希望のしるしとして、同枢機卿はガザ地区、ヨルダン川西岸地区の教会が取り組む支援活動に言及した。

 ピッツァバッラ枢機卿は、診療所や、1年も閉まったままの学校等を再開することで、「普段」の状態を再び築き、就労の機会を創出しながら、抑圧に覆われた世界から抜け出すことを助けなければならない、と語った。

 平和のためにすべての人が何かをすることができる、と同枢機卿は述べ、平和とは無理やり作り出す何かではなく、それは「文化」であると強調した。

22 8月 2024, 13:27