教皇フランシスコとロンディネ協会関係者 教皇フランシスコとロンディネ協会関係者 

教皇「地球上から戦争を取り除こう」

教皇フランシスコは、平和教育を目的とするイタリアの組織「ロンディネ」の関係者と会お会いになった。

教皇フランシスコは、バチカンで12月3日、平和教育を目的とするイタリアの組織「ロンディネ」の関係者と会お会いになった。

「ロンディネ協会・平和の町」は、今から20年前、イタリア中部アレッツォに誕生した組織で、世界の武力闘争を止め、紛争という状況を創造的に変えていくための働きを広めることを目的としている。

同協会は、一人ひとりが紛争中、あるいは紛争後の環境の中で、「敵対する」人々の中に人間を見出し、日常的な共存を通して、前向きに状況を変容させる力を養えるよう、特に紛争国の学生たちなどを対象に教育活動を行っている。

教皇はこの出会いで、今年創立20周年を迎えたロンディネ協会の関係者らに挨拶をおくられた。

アレッツォにゆかりの深い聖人たち、アッシジの聖フランシスコや、カマルドリ会創立者、聖ロムアルドの霊性を汲んだ同協会の、「敵対」という偽りの状況から若者たちを解放し、紛争を変化させ、人々に精神的・倫理的。文化的発展を取り戻させる活動に、教皇は感謝を述べられた。

教皇は貧困と戦争の関係に触れつつ、そのネガティブな連鎖が人の命を奪い、言葉に尽くしがたい苦しみを生み、憎悪を広げていく状況を注視された。

こうした中、若者たちの育成に尽くし、貧困の撲滅と、平和構築に貢献することは、人間の中に希望と信頼を生む行為であると話された。

「平和は一人ひとりの責任にかかっている」と述べた教皇は、「皆の努力で、地球上と、人類の歴史から、戦争を完全に取り除かなくてはならない」と呼びかけられた。

03 12月 2018, 17:13