教皇、モザンビークの平和と和解の取り組みに大きな励まし
教皇フランシスコは、モザンビークの各界代表および同国駐在の外交団と会見された。
モザンビークを訪れている教皇は、9月5日、首都マプトの大統領官邸でフィリペ・ニュシ大統領との会談の後、官邸内のホールで、同国の要人らとお会いになった。
教皇はこの集いで、美しい自然と豊かな文化、生きる喜びに満ちた国民によって祝福された国、モザンビークへの訪問を喜ばれた。
また、教皇は挨拶の冒頭で、今年同国を相次いで襲った二つのサイクロンによって深刻な被害を受けた地方に連帯を表明。人々を中心に据えた復興が行われるよう励ますと共に、カトリック教会の協力を約束された。
この挨拶では、同国の平和への歩みがテーマとなった。
教皇は、モザンビークが長い内戦を経て、1992年にローマで締結された包括和平協定以来、平和を目指し、国内の課題と向き合うための最良の道として和解の努力を続けてきたことを「平和のための勇気」として、大きく評価された。
平和とは、単に戦争がないということだけではなく、疎外され、忘れられた兄弟たちに尊厳を再び与え、一人ひとりが社会の主役と感じることができるための、責任ある、絶え間ない取り組みを必要とするもの、と教皇は強調。
機会の平等の欠如が、様々な形の暴力や戦争を再び招く原因にならぬよう、注意を怠ってはならない、と話された。
教皇は、モザンビークの平和は、医療をはじめ社会の様々な分野に発展をもたらした、と指摘。
人々が必要とする制度を整える中で、特に、同国の人口の大きな部分を占める若者たちの教育に力を注ぐよう、また住居のない家族、仕事のない労働者、土地を持たない農業従事者らを助けることが、希望と、尊厳、平和の未来につながる、と励まされた。
さらに、モザンビークの豊かな自然に言及した教皇は、自然を守ることは、生活を守ること、と述べ、環境問題に対する特別な関心を願われた。