モザンビーク:「一致と、和解、希望を証しする人に」教皇と若者たちとの出会い
教皇フランシスコは、9月5日、訪問先のモザンビークで、若者たちとの出会いを持たれた。
モザンビーク首都マプト滞在2日目、教皇は大統領や各界代表との会見に続き、同国の若者たちと交流された。
マプト市内のマシャケネ競技場で行われたこの集いには、キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教など、様々な宗教に属する青少年、およそ6千人が参加。それぞれの宗教を代表するグループによる、ダンスや歌、希望・平和・信仰をテーマとしたパフォーマンスが繰り広げられた。
一人の青年は教皇への挨拶で、肥沃な土地と豊かな天然資源を持つこの国で、絶対的貧困状態にある人々のために、若者たちは、食糧・健康・教育の権利が保証されるより良い生活と共に、歴史に新しいページをしるすことができるでしょうか、と問いかけた。
教皇は若者たちに向けた言葉で、生きる喜び、その喜びを分かち合い、和解を祝うことは、皆さんを分裂、対立させようとする力に対する、最良の特効薬です、と話された。
夢を壊してしまう「諦め」や「不安」は、人生の大きな敵であり、人をより安易な、しかし敗北への道へと誘うもの、と注意された。
そして、素晴らしい夢を実現するには、間違うことへの不安や恐れに縛られることなく、希望と、忍耐、努力、時間をもって取り組むべき、と説かれた。
教皇は、こうした夢を実現した人々の例として、モザンビークで活躍するスポーツ選手たちを挙げられ、貧困や試練に負けない忍耐、社会的貢献を忘れない精神をたたえられた。
若者たちに、一致と、和解、希望を証しする人になるようにと願う教皇は、サッカーチームのように、互いの違いを超えて一致し、より良い国を築くためのチャンスを常に共に探求して欲しい、と望まれた。
また、教皇は、創造性のためには、その「基」となるものを大切にすることが重要、と述べ、自分たちのルーツ、特にお年寄りたちを尊重するよう願われた。
同時に、モザンビークの森林、渓谷、海岸など、豊かな自然の美を守るようにと、若者たちを励まされた。
「神は皆さんを愛しておられます」「和解を可能にするこの愛を、皆さんが信じていることを知っています」と、教皇は若者たちに、沈黙のうちにこの神の愛を観想するよう招かれた。