「今日の世界の宣教のために」教皇、バチカンの高位聖職者らと降誕祭前の集い
教皇フランシスコは、12月21日、バチカンの高位聖職者らと降誕祭前の挨拶を交換された。
バチカン宮殿のクレメンスの間で行われたこの恒例の集いには、日ごろ教皇の協力者としてバチカンの諸組織で働く枢機卿や、司教たちが一堂に会した。
教皇は関係者らへの挨拶で、現在取り組んでいる教皇庁内の組織改革を主なテーマに話された。
教皇は、目指すものは、改革のための改革でも、流行を追うためのものでもなく、発展と成長はこの世と人間の生活の特徴である一方で、信仰の眼差しで眺める時、そのすべての中心には神という安定性を持つという、こうした確信による改革である、と述べられた。
聖書の歴史は、アブラハムやイエスに見るように、すべてが一つの歩みであり、神の民の歴史=教会の歴史は、常に出発や移動や変化に満ちていたと述べた教皇は、その歩みには、留まるために旅立つ、忠実でいるために変化する、というパラドックス的な心の動機を見出すことができる、と指摘された。
教皇庁改革の推進は、今までのものがまるで無であったかのような思い上がりによるものではなく、その反対に、教皇庁の複雑な歴史の中でよく作られたものにより価値を与え、しっかりした基礎の上に未来を築くためのもの、と語られた。
そして、教皇は、現在遂行中の改革の中でも、教会の最も重要な使命である宣教に関わる福音宣教省、バチカン内の様々な広報機関やメディアを一つに統合した広報省、福音の光の下に人間の総合的発展を推進するという教会の召命を担う人間開発省などについて、その意義を説明。
これらの改革の目的は、教皇庁のすべての組織が今日の世界の宣教に適したパイプとなるためであり、そのためには司牧的回心が必要、と話された。
教皇は、教皇庁は現実から離れたものであってはならず、現代の人々の歩み、時代の変化において、創り出され、生きていくものでなくてはならない、と強調。
ローマ教皇庁は、福音の統合性を生きれば生きるほど、いのちを得たからだとなることができる、と説かれた。