教皇、バチカンで祈りと聖体降福式

教皇フランシスコは、パンデミックの収束と信仰による励ましを願い、バチカンで祈りと聖体降福式をとり行われた。

教皇フランシスコは、現地時間3月27日(金)18時、バチカンで特別な祈りをとり行われ、聖体降福式をもって、教皇祝福「ウルビ・エト・オルビ」をおくられた。

この祈りは、現在世界に脅威を与えているパンデミックの収束を神に祈り求めると共に、神における信仰によって人々を励ますために行われた。

この日の夕方、ローマは冷たい雨に見舞われた。教皇は雨に濡れた無人の聖ペトロ広場の

スロープを大聖堂に向けて上られた。

教皇の導入の祈りに続き、マルコ福音書のイエスが突風を静めるエピソード(4,35-41)が朗誦された。

これに続き、教皇は説教の中で、嵐の中で舟が水浸しになり、おぼれそうだと訴える弟子たちに、イエスが向けた「なぜ怖がるのか。まだ信じないのか」(同4,40)という言葉を黙想された。

そして、主に信頼し、嵐のさなかに語りかける主の声、連帯の精神と希望を持ち、すべてが挫折に見えるこの時に意味を見出すよう呼びかけるその声に、耳を傾けるよう招かれた。


この後、教皇は大聖堂正面の左右に掲げられた、ローマの聖マリア大聖堂の古い聖母子画「サルス・ポプリ・ロマーニ(ローマ人の救い)」と、聖マルチェロ教会のキリストの磔刑像を前に、長い沈黙の祈りを捧げられた。聖マルチェロ教会の磔刑像は、1522年、ローマにペスト感染が拡大した際、その鎮静を祈る宗教行列で用いられた。

最後に、教皇は大聖堂のアトリウムで聖体降福式をとり行われた。

教皇は、聖体礼拝と祈りに続き、聖体顕示台を掲げ、ローマと世界に向けた教皇祝福「ウルビ・エト・オルビ」をおくられた。

27 3月 2020, 20:00