「愛のよろこびの家族年」開催 「愛のよろこびの家族年」開催 

「愛のよろこびの家族年」始まる

教皇フランシスコの使徒的勧告「愛のよろこび」発表5周年を記念する「愛のよろこびの家族年」が始まった。

 聖ヨセフを祝った3月19日、現在開催中の「聖ヨセフの特別年」と並行し、教皇フランシスコの使徒的勧告「愛のよろこび」発表5周年を記念する「愛のよろこびの家族年」が始まった。

 教皇フランシスコの使徒的勧告「愛のよろこび」(Amoris Laetitia)は、家庭をテーマにした2つのシノドス(2014年・第3回臨時総会「福音宣教との関連から見た家庭の司牧的問題」と2015年・第14回通常総会「教会と現代世界における家庭の召命と使命」)後の指針として、2016年3月19日に発表された。

 「愛のよろこび」発表から今年で5周年を迎えるにあたり、教皇は昨年末、同使徒的勧告についての考察を深める特別年の開催を布告された。

 この「愛のよろこびの家族年」は、2021年3月19日に始まり、2022年6月26日にローマでの開催が予定されている「第10回世界家庭大会」まで行われる。

 「愛のよろこびの家族年」開催前日の3月18日、教皇庁信徒・家庭・いのち省は、この特別年の目的、概要を説明した。

  同省長官ケビン・ジョセフ・ファレル枢機卿は、家庭は司牧的ケアと、献身、家族と司牧者の協力を必要としていると述べ、この特別年が、家庭を司牧活動と社会の中でより主役的にするための助けとなることを願った。

 また、同枢機卿は、パンデミックという困難の時こそ、キリスト教的家庭の姿を真の「善き知らせ」として示すべき、と述べた。

 家庭はわたしたちの最も正真で最も根源的な人間関係を守る存在であり続ける、と述べたファレル枢機卿は、シノドスの長い歩みの実りである、教皇の使徒的書簡「愛のよろこび」を、教会の中だけでなく、家庭の中でも手に取り、その豊かな内容に改めて触れるよう勧めた。

 同枢機卿は、この特別年を、困難を抱えた家庭に寄り添い、危機にある夫婦や家族を導き、孤独な人や、貧しい家族、分裂した家族を支える機会とするよう呼びかけた。

 この特別年の企画として、教皇庁信徒・家庭・いのち省は、同省のホームページに使徒的勧告「愛のよろこび」をテーマにした一連のビデオを定期的に掲載予定であることを紹介。このビデオには教皇や幾人かの証言者が参加するという。

 さらに、これを機会とする出版やビデオ会議にも言及。特に6月9日~13日、世界中の司教協議会および協議会内の家庭司牧担当らが参加し、使徒的勧告「愛のよろこび」が司牧にどう活かされているかを話し合うフォーラムが開催される予定である。

19 3月 2021, 17:35