スロバキア:教皇「歩み、預言的で、憐みに満ちた聖母を模範に」
スロバキアでは、9月15日に、国民の祝日として「聖母の七つの御悲しみ(悲しみの聖母)」の日を記念する。
教皇フランシスコは、同日午前、スロバキア訪問の最後の公式行事として、西部サスティンの「聖母の七つの御悲しみ巡礼聖堂」でミサを捧げられた。
サスティンに到着した教皇は、「悲しみの聖母」像の前で司教団と共に祈った後、ミサのために聖堂前の広場に集った6万人の信者たちに、特別車「パパモービル」の上から祝福をおくられた。
この教皇ミサには、90人の司教、500人の司祭が参加した。
ミサの説教で教皇は、スロバキアの信者たちに信仰の模範として聖母マリアを示された。
そして、聖母の信仰に「歩み」「預言」「憐み」の3つの特徴を指摘された。
マリアの信仰は歩む信仰であった、と教皇は述べ、聖母の全生涯は、御子イエスの「一番弟子」として、イエスの後を十字架の下まで歩んでいくものであった、と話された。
また、マリアの信仰は預言的でもあった、と述べた教皇は、ナザレのおとめは、世の論理をくつがえし、謙遜な者たちを高く上げ、高慢な者たちを引き下ろす、歴史の中で働くいつくしみ深い神の御業の預言であった、と語られた。
さらに、教皇は、マリアは憐みのシンボルであると説いた。自らを「主のはしため」と呼んだマリアは、御子の救いの使命を分かち合い、カルワリオの耐え難い苦しみを経験しながらも、苦しみから逃げることなく、御子において神が苦しみを変容し、死に勝利することを信じて、御子の十字架の下に留まった、と話された。
教皇は、スロバキアの人々の信仰が、常に歩み、預言的な息吹を帯び、憐みに満ちたものとなるよう、その恵みを聖母に祈られた。
こうして、4日間にわたるスロバキア訪問を終えられた教皇は、帰国のためにブカレストの空港に向かわれた。