教皇フランシスコ選出から9年、平和への祈りの中で

　教皇フランシスコは、2022年3月13日、ローマ教皇選出から9年目を迎えた。

　アルゼンチンのブエノスアイレス大司教、ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ枢機卿は、2013年3月13日、第266代目のローマ教皇に選出され、教皇名をフランシスコと名乗った。

　世界の平和を強く希求される教皇は、登位から今日に至るまで、様々なアピールやメッセージ、会見や司牧訪問の機会を通し、対話の構築、兄弟愛と連帯、貧しい人々や移民また環境問題への関心、出会いの文化の推進へと人々を招きながら、人民間の平和と和解のために働きかけ、福音の希望のメッセージを伝えてこられた。

　教皇フランシスコは、選出9年目の日を、ウクライナにおける戦争という歴史上の危機の中で迎えられた。

　刻々と変化するウクライナ情勢に接しつつ、自らのアピールやバチカン外交を通しウクライナの平和のために心を砕いてきた教皇は、この日もバチカンで行われた日曜正午の祈りで、子どもたちをはじめとする市民の殺害を非難すると同時に、神の名において、攻撃を中止し、殺戮を止めるよう、苦悩と共に訴えられた。

　また、教皇はこの日のツィートで「多くの避難民の受け入れを改めて呼びかけたいと思います。これらの人々の中にキリストがおられます。大きく形成された連帯のネットワークに感謝します」と支援の輪を励まされた。

　教皇は前日のツィートでも「戦争は決して起こしてはなりません。特に子どもたちのことを考えてください。戦争は子どもたちから尊厳ある人生の希望を奪ってしまいます」と、戦争が子どもたちの未来にもたらす傷を憂慮し、攻撃の停止を呼びかけている。