香港：陳枢機卿の逮捕に教皇庁憂慮表明

　香港教区の教区長を2002年から2009年まで務めたジョセフ陳日君（ゼン・ゼキウン）枢機卿（90）が、5月11日、国家安全維持法違反の疑いで逮捕され、同日深夜に保釈された。

　陳枢機卿は、2019年の民主化運動のデモ参加者の医療費や裁判費用などを援助する「612人道支援基金」（すでに停止）の運営に関わったとして「外国勢力との結託」の疑いがかけられたという。今回、同枢機卿のほか、3人が逮捕された。

　陳枢機卿の逮捕に対し、バチカンのマッテオ・ブルーニ広報局長は、「教皇庁は陳枢機卿の逮捕の知らせに憂慮を覚え、今後の状況の展開を極度の関心をもって見守っている」と声明した。