ウクライナ:教皇「命を破壊する暴力に祈りと慈愛の業で対抗を」
教皇フランシスコは、東方教会援助事業会議の総会参加者とお会いになった。
教皇フランシスコは、6月23日(木)、教皇庁東方教会援助事業会議の関係者とお会いになった。
東方教会援助事業会議は、東方教会省の管轄下の組織で、ローマや世界各地のカトリック東方教会の聖職者や信者の支援を行なっている。
同会議(議長:レオナルド・サンドリ枢機卿)は、21日(火)よりバチカンで第95回定例総会を開催。特にエルサレム、レバノン、エチオピア、シリア、そしてウクライナの状況とそれに対する支援について、現地の教皇大使の視点を交えながら、報告と検討が行われた。
教皇は総会参加者らへの挨拶で、常に「善きサマリア人」の姿を目の前に据えつつ、紛争に苦しむ各地の教会と人々に希望を与え続けて欲しい、と願われた。
ウクライナでの戦争をめぐり、教皇はそこではカインとアベルの悲劇がまた繰り返されている、と述べ、そこで勃発した暴力は命を破壊するものであり、その悪魔的な暴力に対し、キリスト者は、武力が対話に場を譲るよう、祈りの力と具体的な慈愛の業をもって対抗しなくてはならない、と話された。
「イザヤ書」の「剣を打ち直して鋤とし、槍を打ち直して鎌とする」という「イザヤ書」の一節(2,4)を思い起こされた教皇は、それに対して、今日の状況はすべて逆の方向に向かっているかに見え、食料は減り、武器の轟音が増している、と指摘。
紛争の森に平和の小道を見出せるよう、祈り、断食し、助け、働き続けよう、と関係者らを力づけられた。
23 6月 2022, 12:26