ケベック:教皇「友人・兄弟・巡礼者として」先住民に挨拶
教皇フランシスコのカナダ訪問は、7月29日、実質的な最終日を迎えた。
7月24日(日)、西部アルバータ州のエドモントンからカナダ入りした教皇は、27日(水)、東部ケベック州ケベック・シティへ。29日(金)、ケベックを発ち、最後の訪問先、最北部ヌナブト準州のイカルイトに向かわれた。
ケベックを発つ前、教皇は大司教館で、様々な地方から訪れた先住民の代表の使節に挨拶をおくられた。
この席で、教皇は、「わたしはカナダに友人としてやって来きました。それは皆さんと出会い、耳を傾け、この国の先住民の人々の生き方を学び、尊重するためです。わたしは兄弟としてやって来ました。それは地元のカトリック教会のメンバーたちがもたらした、良い実と悪い実を見出すためです。わたしは悔悛の精神のうちにやって来ました。それは少なからぬカトリック信者が抑圧的で不当な政策に協力したことで、皆さんに与えた苦しみに対して、心に抱える悲しみを伝えるためです」と話された。
さらに、教皇は、「わたしは巡礼者としてやって来ました。それは、体力的な限界はあっても、皆さんと共に、皆さんのために、さらなる一歩を進めるためです。そして、真理を追求し、いやしと和解のプロセスを推進するため、兄弟愛と調和のもとに共存を望む、先住民とそうでない人々の未来の世代のために希望の種をまき続けるためです」と述べられた。
教皇は、「まもなくこの中身の濃い巡礼を終えるにあたり、ある意味で自分自身も皆さんの家族の一員のように感じ、それを光栄に思っています」と語り、特に「世代も様々な多くの先住民の家族と共に聖アンナの祝日をすごしたことは、わたしの心に忘れがたい思い出として残るでしょう」と振り返った。
教皇は、聖母マリアと、北米の先住民で初めて列聖された聖カテリ・テカクウィサが、いやしと和解のための共通の歩みを祝し、わたしたちのために神にとりついでくださるようにと、祈られた。