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「最高の友人、兄弟であるイエスと歩もう」教皇、ハンガリーの若者に

教皇フランシスコは、ブダペストのスポーツアリーナで、ハンガリーの若者たちと交流された。

 4月29日(土)午後、3日間にわたる教皇フランシスコのハンガリー司牧訪問も後半に入った。

 教皇は同日夕方、パップ・ラズロ・ブダペスト・スポーツアリーナで、ハンガリーの若者たちとの交流の時を持たれた。

 会場には、ハンガリーのカトリック系高校と大学の学生、また小教区活動や教会運動の青年部に参加する若者たち、およそ1万2千人が集った。

 歌やダンス、代表の若者たちが語る信仰体験を織り交ぜながら行われた教皇との出会いは、喜びと活気、真剣な眼差しにあふれたものとなった。

 教皇は参加者に向けたメッセージの中で、「青年時代は大いなる問いの時」であるならば、若者たちに刺激を与え、彼らの問いに耳を傾け、既製の安易な答えを与えずに、彼らがより大きな答えを見出せるよう助ける存在が必要である、と強調。

 人生を模索し、問いかける若者たちを助ける、最良の友人、最高の兄弟とは、まさに師イエスである、と教皇は話した。

 そして、イエスが最初の弟子たちと出会った場面で、ご自分に従ってくる二人を振り返りながら投げかけた、「何を求めているのか」(ヨハネ1,38)という一言を、それぞれの心の中で繰り返すようにと、若者たちを招かれた。

 イエスは、一方的に授業をほどこす「生徒」のようにではなく、共に歩む旅の「仲間」として弟子たちに接し、彼らの必要や夢に気を付ける方である、教皇は話し、後に、ヤコブとヨハネが、イエスが栄光を受ける時、自分たちを左右に座らせて欲しいと、誤った申し出をした時、イエスは彼らを叱責してただちに夢を潰すのではなく、それに至るには何を通らねばならないのか、また偉くなりたい者は皆に仕える者になる必要があると説きながら、彼らの道を正したこと(参照 マルコ10,35-45)を指摘された。

 教皇は人生に打ち勝つには、スポーツと同じように、「高い目標を持つこと」と「訓練する」ことが大切と述べ、必要最小限の事柄に満足せず、人生の高い目標に向かって自分の持っているすべてを賭けるように、また、最高のコーチであるイエスと対話しながら自分の最も良いものを引き出し、差し出していくようにと助言された。

 さらに、教皇は、めまぐるしい時代の中を生きていく上で、「沈黙」の重要性を示し、世の中の風潮に逆らうことを恐れず、毎日沈黙の時間を見つけ、立ち止まり、祈るようにと勧められた。

 「沈黙は祈りに導き、祈りは愛に導く」と述べた教皇は、イエスのように愛するように、すなわち愛=奉仕を生きるようにと、若者たちに呼びかけられた。

 

29 4月 2023, 22:36