教皇フランシスコとタワドロス2世の会談と祈り
フランシスコは、5月11日(木)、ローマを訪問しているコプト正教会教皇タワドロス2世をバチカン 宮殿に迎え、個人会談および使節団への挨拶を行い、共に祈りの時を持った。
タワドロス2世・アレキサンドリア教皇・聖マルコ大主教管区総主教は、バチカンで1973年5月に行われたパウロ6世とシェヌーダ3世との歴史的会見から50年を記念し、このたびローマを訪問した。
前日10日(水)、教皇フランシスコは、タワドロス2世と共に、バチカンの聖ペトロ広場で一般謁見を行われた。
そして、その翌日11日午前、教皇フランシスコとタワドロス2世は、バチカン宮殿の書斎で個人会談を持った。
次いで、タワドロス2世とコプト正教会の使節を前に、教皇は公式の挨拶をおくられた。
教皇は、この出会いは、これまでたどった一歩一歩を神に感謝し、熱望される一致の恵みを祈るためのものと強調。
こうした中、コプト正教会教皇とローマ教皇との初めての出会いとなった、1973年5月9日から13日までのローマにおけるパウロ6世とシェヌーダ3世との交流と、その際署名された「共通のキリスト教的宣言」を、友好の歩みの出発点として思い起こした。
また教皇は、それに続く重要な出来事として、1979年のヨハネ・パウロ2世とシェヌーダ3世による「カトリック教会とコプト正教会の一致の追求におけるガイド的原則」への署名、2004年のカイロでの両者の会見、さらに、2013年5月10日のご自身とタワドロス2世との最初の会見と、「コプト教会とカトリック教会の友情の日」の創設を振り返った。
この席で教皇は、コプト正教会からバチカンにもたらされた、2015年2月15日にリビアで殉教したコプト教徒らの聖遺物に感謝を表明。
「これらの殉教者たちが流した血は、キリストのすべての弟子たちの一致の種である」と述べた教皇は、タワドロス2世の同意のもとに、この21人の殉教者たちを両教会の霊的交わりのしるしとして「ローマ殉教録」に記載する旨を発表した。
この後、教皇フランシスコとタワドロス2世は、バチカン宮殿内のレデンプトリス・マーテル礼拝堂で共に祈りを捧げた。