教皇、ウクライナのゼレンスキー大統領と会見
教皇フランシスコは、5月13日(土)、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領を迎え、個人会談を持たれた。
ゼレンスキー大統領は、同日午前、ローマに到着し、イタリアのセルジョ・マッタレッラ大統領、ジョルジャ・メローニ首相と相継ぎ会談。同日午後、バチカンを訪問した。
パウロ6世ホールの書斎と小ホールで行われた、教皇とゼレンスキー大統領との出会いは、およそ40分にわたった。
両者の会談では、現在進行中の戦争によってもたらされた人道的および政治的状況がテーマとなった。
教皇は、昨年2月からこれまで、平和のための数多くの公式のアピールや祈りを通して証しされてきたように、ご自身の常なる祈りを約束された。
教皇とゼレンスキー大統領は、国民を支えるための人道的取り組みの継続の必要をめぐり意見を一致させた。
また、教皇は、最も弱い立場の人々、紛争の無実の犠牲者らに対する「人間的な態度」が特に必要とされていると強調した。
教皇はこの出会いで、ゼレンスキー大統領に、平和の象徴であるオリーブの枝を表現したブロンズ彫刻などを贈った。
一方、ゼレンスキー大統領からは、戦争で亡くなった子どもたちをテーマにした「喪失」というタイトルの絵画作品などが贈られた。
続いて、同大統領は、バチカンの外務局長ポール・リチャード・ギャラガー大司教とも会談した。
この中では、ウクライナにおける戦争、およびそれに伴う人道的急務と平和への絶え間ない努力の必要が主題となった。
またこの機会に、ウクライナにおけるカトリック教会の活動をはじめ、バチカンとウクライナ間のいくつかの問題についても意見が交換された。
ギャラガー大司教とのこの会談を合わせ、ゼレンスキー大統領のバチカン訪問は、およそ70分間に及んだ。