WYDリスボン大会:教皇と若者たちによる十字架の道行
カトリックの若者たちの祭典「ワールドユースデー(世界青年の日)」のリスボン大会(8月1日−6日)は、8月4日(金)、プログラムの後半部に入った。
大会中のこの金曜日、主の受難の各場面を黙想し祈る「十字架の道行」が、教皇フランシスコと若者たちによってとり行われた。
「十字架の道行」の会場となった、リスボン市内のエドゥアルド7世公園には、金属製の足場とシートを用いて、櫓(やぐら)状の巨大なインスタレーションがステージ上に組み上げられた。
教皇とおよそ80万人の参加者は、複雑に入り組みながらそびえるこのステージをカルワリオに見立て、各場面を表現する若者たちのパフォーマンスと次第に上へと運ばれていく十字架を見つめながら、イエスの受難の足取りを観想した。
教皇はこの「十字架の道行」の説教で、「今日、皆さんはイエスと共に歩みます。イエスは道である方です。わたしたちはイエスと共に歩んでいきます。イエスは地上におられた時、病者をいやし、貧しい人に寄り添い、義を行い、説教し、教えながら歩まれました。しかし、イエスの歩みで最もわたしたちの心に刻まれているのは、カルワリオの歩み、十字架の道行です」と強調。
「今日、わたしたちは祈りと共に、十字架の道行を新たにします。イエスの歩みは、わたしたちのそばを歩まれるために、ご自身を抜け出した神の歩みです」と述べられた。
「十字架は、最も偉大な愛の、最も大きなしるしです。その愛をもって、イエスはわたしたちのいのちを抱擁することを望まれます。わたしたちの? そうです、あなたの、あなたの、また、あなたの、一人ひとりのいのちをです。」
「わたしたちは皆、言わなくてはなりません。イエスはこの歩みをわたしのために、わたしにご自身のいのちを与えるために始められたと。これを忘れてはなりません。いのちを与えてくれるほど、大きな愛はありません。」
このように話した教皇は、「十字架を見つめましょう。それはこれほどにも苦しみに満ち、辛いものですが、そこにわたしたち一人ひとりにご自身のいのちを与えられる愛の美しさを見つめましょう」と招かれた。