ポルトガル:教皇、ファティマ巡礼、若い病者たちと共に祈る
教皇フランシスコは、ポルトガル訪問4日目、8月5日(土)午前、リスボンからヘリコプターで、聖母巡礼地ファティマへと向かわれた。
教皇フランシスコのファティマへの巡礼は、今回で2度目となった。教皇は、2017年5月12日と13日の両日、同地を訪れ、コヴァ・ダ・イリアにおける聖母出現100年を記念すると共に、「ファティマの牧童」フランシスコ・マルトとジャシンタ・マルト兄妹の列聖ミサを捧げている。
ファティマに到着した教皇は、ヘリポートから巡礼聖堂まで4.5kmの道のりを特別車「パパモービル」で移動され、歓迎する市民らに祝福をおくられた。
聖母巡礼聖堂前の広場と周辺には、教皇と共にロザリオの祈りを捧げるために、およそ20万人の信者らが集った。
アヴェ・マリアの調べが響く中、「出現の礼拝堂」に入られた教皇は、聖母像に献花し、金のロザリオを聖母に贈られた。
沈黙の祈りに続いて、教皇は、ワールドユースデーに祈りを通して参加する若い病者たちと共に、ロザリオの祈りを捧げられた。
そして、ロザリオの祈りの後、再び沈黙のうちに祈った教皇は、巡礼者たちに説教を行われた。
この中で教皇は、「ロザリオは美しい、また本質的な祈りです。なぜならばこの祈りはわたしたちをイエスとマリアの生涯に触れさせるからです」と話された。
教皇は、この日観想した「喜びの玄義」は、教会が「喜びの家」であることを思い出させるもの、と強調。
「ファティマ巡礼聖堂のこの礼拝堂に扉がないことは、誰をも受け入れる教会のイメージをよく表しています。なぜならここは例外なくすべての子を受け入れる『母の家』だからです」と語られた。
教皇は、聖母が受胎告知の後すぐに、同様に身ごもっていた年配の親戚エリザベトのもとに「急いで」向かった場面を心に留めつつ、思いやりあふれる方である聖母は、わたしたちが問題を抱えるたび、わたしたちが祈るたびに、母として「急いで」わたしたちのそばに来てくださる、と話された。
イエスの生涯に付き添い、イエスの復活後は弟子たちのそばにいて、聖霊降臨後は生まれたばかりの教会を見守ったマリアは、「配慮の方」「見守る方」であると同時に、決して自分が主役になることなく、常にイエスを示し、「この人が何か言いつけたら、そのとおりにしてください」(ヨハネ2,5)と言われる方である、と教皇は指摘。
「イエスの言葉に従うようわたしたちに促す一方で、わたしたちの願いに耳を傾けるようにイエスにとりなしてくださる方、これがわたしたちの母です」と、聖母への熱い信頼へと信者らを招いた。