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バチカン国務長官 ピエトロ・パロリン枢機卿 バチカン国務長官 ピエトロ・パロリン枢機卿 

パロリン枢機卿「地中海の状況に、欧州は共に責任を」

バチカン国務長官パロリン枢機卿は、教皇フランシスコのフランス・マルセイユ訪問を前に、インタビューに答えた。

 教皇フランシスコは、フランスのマルセイユで開催されている催し「ランコントル・メディテラネンヌ」(9月17日〜24日)に出席するため、9月22日と23日の両日、同地を訪れる。

 バチカン国務長官パロリン枢機卿は、教皇のマルセイユ訪問を前に、バチカンのメディアのインタビューに答えた。

 地中海に接する国々の司教や、自治体責任者、若者たちが出会うこの催しに、教皇は何をもたらすのか、という問いに、パロリン枢機卿は、地中海をテーマにした集いは、イタリアのバーリ、フィレンツェに次いで、今回が3度目であることに言及。地中海を、様々な民族、歴史、宗教が集まる一つの地域として捉え、共通の挑戦に一致して立ち向かうことを推進するこのミーティングに、教皇は結束と具体性をもたらすだろう、と述べた。

 しばしば戦争や、貧困、暴力が国を離れざるを得ない状況を作り出しているが、これに対して国際共同体が目覚めるためにはどのような具体的なステップが必要か、という質問に、同枢機卿は、戦争・貧困・暴力が祖国を後にする選択を促すとしても、それらが、暴力や戦争を勃発させる人、共通善を考えない政治判断によって引き起こされていることを忘れてはならない、と指摘。最初の第一歩は、わたしたちが家庭、友人間、職場、学校、社会、政府において毎日選択する責任ある決断にあり、危機は偶然の産物ではなく、個人や皆の選択の問題である、と話した。

 このところイタリア沿岸、特にランペドゥーサ島への移民の上陸が続き、移民に対応する同島の住民はもう何年間も周りに協力を求めている。この状況に対し、パロリン枢機卿は、善い行い、慈愛の行為で無駄なものはない、キリストはわたしたちが愛し、世話しようとする最も弱い立場の人たちの中におられる、と強調。だが、難民・移民の世話にあたる人々を、諸政府の支援無しで、自分たちだけで対応せざるを得ない状況においてはならず、そこには国内レベル、国際レベルの連帯が必要である、と述べた。同枢機卿は、ヨーロッパのすべての国々が地中海の状況に対して共に責任を負うべきと語った。

21 9月 2023, 19:26