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教皇フランシスコ 2023年9月4日 モンゴル訪問からの帰国便機内での記者団との対話で 教皇フランシスコ 2023年9月4日 モンゴル訪問からの帰国便機内での記者団との対話で  (VATICAN MEDIA Divisione Foto)

教皇、モンゴル訪問からの帰国便で記者たちと

モンゴル訪問を終えた教皇フランシスコは、帰国便の機内で記者団と対話された。

 教皇フランシスコは、9月4日(月)、モンゴル司牧訪問終了後、帰国のための特別機の機内で、随行の記者たちとの対話に応じられた。

 モンゴル訪問の主な目的を問われ、教皇は、「小さなカトリック共同体のことを考えながらモンゴルを訪問したいと思った。わたしはこれらの訪問をカトリック共同体を訪ねると共に、人々の歴史と文化との対話に入るために行う」と話した。教皇は「福音宣教を改宗主義のように捉えることがあってはならない。ベネディクト16世は、信仰は改宗主義によってではなく、魅力によって育つ、と言われた。福音宣教とは文化との対話に入っていくもの」と語った。モンゴル訪問の手応えについて、教皇は「わたしにとってのこの旅は、人々を知り、対話し、文化を受け取り、この民の文化を大いに尊重しながら教会の歩みに寄り添うことだった。その結果に満足している」と答えた。

 今日の文明の対立は対話を通してのみ解決できると教皇は言われるが、ウランバートルがヨーロッパとアジアの国際的対話の土台となることはできるか、という質問に、教皇は「できると思う」と答えながら、ロシアと中国の二つの大国の間にあるモンゴルは「近隣の第三者」という立場を生かして対話を追求・促進することができると述べた。

 中国当局は司教たちにモンゴルに行くことを許可しなかったにも関わらず、教皇がウランバートルでのミサで中国の国民とカトリック信者にメッセージをおくったことについて、現在中国との関係はどうなっているのか、という問いがあった。これに答え教皇は、「中国とは非常に尊重的な関係にある。個人的にわたしは中国の人々に対し大きな称賛の念を抱いている。伝達経路は開いている。司教の任命については委員会があり、中国政府およびバチカンと働いている。さらに、何人かのカトリック司祭や知識人がしばしば中国の大学で授業を持つために派遣されている」と話した。教皇は「中国国民が、教会は彼らの文化や価値を受け付けず、他の外国勢力に属していると考えることがないように、宗教的側面において、互いをより理解し合うことが必要だと思う。パロリン枢機卿が議長を務める委員会はこの友好路線をよく歩んでいる。中国側もよい仕事をしており、関係は進行中である。わたしは中国国民に大きな尊敬を抱いている」と語った。

 今ベトナムと教皇庁の関係は良好で、最近大きな前進を遂げたが、ベトナムの多くのカトリック信者たちは、モンゴルのように、教皇にベトナムを訪問して欲しいと思っているが、その可能性はあるか、という質問がされた。教皇はこれに対し、「ベトナムとの対話の体験は、教会が近年持った中でも、最も素晴らしいものの一つだ。理解し合い、前に進むための道を見つけたいという意思が双方にあった。問題もあったが、ベトナムにおいてそれはいつか乗り越えられるだろう」と話した。教皇は最近行われたベトナム大統領や議員たちとの会見でも、尊重的なよい対話ができたと語りつつ、「一つの文化が自らを開く時、対話の可能性が生まれるが、閉鎖や懐疑があるならば、対話は非常に困難である。ベトナムとの対話は開いている」と指摘。「ベトナム訪問はわたしが行かなくても、ヨハネ24世(※未来の後継者の架空の教皇名)が必ず行くだろう」と答えられた。

 教皇が先日ロシアのカトリックの若者たちとのオンラインの対話で、ピョートル大帝やエカテリーナ2世の名に触れながら、偉大なロシアを継承していくよう述べたことが、ロシアの帝国主義とプーチン大統領の政策を称賛しかねないものと、物議をかもしたことについて、なぜそのような表現をしたのか、との問いがなされた。教皇は、これはロシアの若者たちとの対話で言ったことだが、自分たちの遺産を受け継ぐようにというこのメッセージは、わたしが至るところで繰り返してきたもの、と話し、同じビジョンのもとに、これまでも祖父母と孫たちの対話を励ましてきたと説明。そして、偉大なロシアの遺産とは、文学や音楽の中で発展してきた、ドストエフスキーのような成熟したヒューマニズムを念頭に置いていることを明らかにした。

 共に歩む教会をテーマにしたシノドス(世界代表司教会議)が10月に開催されることは、全教会の作業の実りと言えるものであるが、シノドスの歩みのこの最終段階にいかに世界中の信者を関与させるか、また、イデオロジー的な分極化を避けることができるか、という質問があった。教皇は「シノドスには、イデオロギーの場所はない。それは別のものだからである。シノドスとは、教会生活や、世界との関わり、今日の人類の問題についての、信者間、教会のメンバー間の対話である。シノドスにはイデオロギーのためではなく、対話のための場所がある」と話した。教皇は、「会議のプロセスにおいてわたしたちが大切にすべきことは、共に歩むという雰囲気である。シノドスは何でも話すテレビ番組ではない。それは宗教的な時間、宗教的な交換の時間である。シノドスの始めに、参加者は3、4分間の発言をし、その後に3、4分間の祈りのための沈黙が続くことを考えてもわかるだろう。この祈りの精神がなければ、シノドス性はなく、それは政治的、議会的なものになってしまう」と述べた。また、シノドスの透明性について、教皇は、広報省のルッフィーニ長官が率いる部門が、シノドスの進行について情報を伝えてくれるだろう、と答えた。



05 9月 2023, 09:21
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