検索

ハマスの攻撃を受けたイスラエル中部アシュケロン 2023年10月7日 ハマスの攻撃を受けたイスラエル中部アシュケロン 2023年10月7日  (AFP or licensors)

パロリン枢機卿「イスラエルに対する恐ろしい卑劣な攻撃」

バチカン国務長官パロリン枢機卿は、教皇ピオ12世時代の文書と当時のユダヤ教とキリスト教の関係をめぐる会議で講演、この席で、聖地で勃発した悲劇に対する教皇フランシスコの悲しみを伝えた。

 バチカン国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿は、ローマの大学で行われた会議の席上、聖地で勃発した悲劇に対する教皇フランシスコの悲しみを伝えた。

 パロリン枢機卿は、10月9日(月)、教皇庁立グレゴリアン大学で開催された「教皇ピオ12世時代の文書と当時のユダヤ教とキリスト教の関係」をめぐる3日間にわたる会議の開幕式で講演を行った。

 この会議には、バチカン関係者をはじめ、ローマの主席ラビ、リカルド・ディ・セーニ師ら、ユダヤ教の代表、また研究者らが出席した。

 スピーチの冒頭で、パロリン枢機卿は、10月7日(土)に起きたハマスのイスラエルへの攻撃に言及。

 「今日、わたしの講演をこのような形で始めなくてはならないとは想像もしていませんでした。イスラエルで起きた出来事に対し、教皇と思いを共にし、その深い悲しみをここにお伝え申し上げます」

 「イスラエルにおいてシムハット・トーラー、律法の喜びを祝うその土曜日、イスラエルの多くの兄弟姉妹たちは恐ろしい卑劣な攻撃によって目を覚ましました。わたしたちは、犠牲になった方々のご遺族、負傷者、行方不明者、拉致され、今重大な危険の中にある方々に寄り添いたいと思います」

 とこのように述べた。

 また、パロリン枢機卿は、教皇庁は非常に深い憂慮をもってこの触発された戦争を注視していると述べると共に、その戦争において命を失い、避難し、負傷しているガザ地区の多くの無実のパレスチナ住民たちの存在を指摘。「戦争は常に敗北であり、何の解決ももたらさない」という教皇の言葉を引用した。

 パロリン枢機卿は、「残念ながら、テロリズムや、暴力、残忍な行為、過激主義は、パレスチナとイスラエルの人々の正当な希望を脅かすものです」と話し、「イスラエルとパレスチナを平和に導く正しい道筋を立ち止まって考えるために、武器を収め、理性を優先させることができますように」と祈った。

10 10月 2023, 15:03