教皇「平和を見失った人類家族」のため聖母に捧ぐ祈り
10月27日(金)、教皇フランシスコの呼びかけにより、世界平和のための祈りと断食と悔い改めの日が行われた。
教皇は、10月18日(水)の一般謁見で、この祈りと断食の日に一致し、悔い改めの心をもって世界の平和を祈るよう、すべての人を招かれていた。
27日夕方、教皇はバチカンの聖ペトロ大聖堂で平和の祈りの集いをとり行われた。
戦争と暴力によって緊迫する世界を背景に開かれたこの平和祈願の夕べには、シノドス関係者や、およそ4千人の信者たちが参加。前半部ではロザリオの祈りの「苦しみの神秘」が唱えられ、後半部では聖体降福式が行われた。
教皇はロザリオの祈りに続き、平和の元后、聖マリアにご自身の祈りを捧げられた。
この中で教皇は、「紛争に引き裂かれ、武器に蹂躙されたこの時代」、「平和を見失った人類家族に憐みの眼差しを向けてください」と聖母に祈った。
そして、教皇は、「危険と混乱の中にあるこの世界のためにとりなし、いのちを受け入れ大切にすること、死の種を播き未来をかき消す戦争の狂気を拒むことを教えてください」と聖母により頼んだ。
「御子がいなければ、わたしたちはひとりでは何もできません」と言う教皇は、「わたしたちの平和であるイエス」に立ち返らせ、「憎しみに囚われた人の魂を揺さぶり、紛争をあおる人を回心させ、子どもたちの涙をぬぐい、孤独な人やお年寄りを助け、負傷者や病者を支え、祖国や愛する人を置き去りにせざるを得なかった人を守り、気落ちした人を慰め、希望をよみがえらせてください」と祈った。
「救いのあけぼの」である聖母に「争いの闇に曙光を差し込んでください」と教皇は願いつつ、「国々の指導者たちに平和の道を励まし」、「悪にそそのかされ、権力と憎悪に目がくらんだあなたの子らを和解させ」、「神の調和を心に注いでください」と祈り求められた。