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バチカン国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿 バチカン国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿 

パロリン枢機卿インタビュー:イスラエルとパレスチナ情勢めぐり

バチカン国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿は、バチカンのメディアとの対話で、イスラエルへの攻撃は非道と述べると共に、正当防衛が市民を攻撃することがあってはならないと話した。そして、人質の解放の優先を強調し、そのために教皇庁はあらゆる仲介の準備ができている、と語った。

アンドレア・トルニエッリ-ロベルト・チェテラ

 「教皇庁は、いつものように、必要なあらゆる仲介の準備ができている…」。イスラエルに対するテロ攻撃から6日、バチカンの国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿は先週土曜の攻撃を「非道」と述べ、ハマスに拉致されたすべての人質の解放を願う、教皇フランシスコのアピールを繰り返した。パロリン枢機卿は、ガザへの空爆による市民の犠牲に憂慮を表し、イスラエルの正当防衛におけるつり合いを願った。そして、現在の情勢にも関わらず、真に正しい平和のためには「二国家解決」にたどり着く必要があり、それはパレスチナとイスラエルの人々が平和と安全のうちに保のそばで暮らすことを可能にするだろう、と語った。

 すべての紛争は恐ろしいものですが、先週土曜日の明け方から懸念されたことが、これまで見たことのない残酷さで増幅しています。わたしたちが目の当たりにしているのは人間性の完全な喪失です。最悪の事態を防ぐための余地はあるのでしょうか ?

  仮庵の祭りの週を締めくくる律法の祭りを祝おうとしていた、多くのイスラエルの人々に対するハマスと他の武装勢力によるテロ攻撃は非道であり、教皇庁は断固とした非難を表明します。また、わたしたちはガザに人質として拘束されている男女、子どもたち、お年寄りたちを心配しています。多くのユダヤ人をはじめとする、被害にあった家族たちに連帯を表明し、拉致された人、ショックの中にある人、負傷した人々のために祈ります。盲信的な憎悪の論理を捨て、解決としての暴力を拒み、理性を取り戻すことが必要です。攻撃された者の防衛は権利ですが、正当防衛はつり合いのパラメーターを尊重しなくてはなりません。イスラエルと武装組織ハマスの間にどのような対話の余地があるのかはわかりません。もしあるとしたら、そして、あることを願いますが、対話にすぐに取り掛かるべきです。これは、今ガザで起きているような流血を防ぐためです。そこでは多くの無実の市民がイスラエル軍の攻撃の結果として犠牲になっています。

 教皇フランシスコは、平和を正義の上に築くよう強調しています。正義のない平和は存在しません。この正義の求めは今日どのようなかたちで拒否されているのでしょうか?

 平和は正義の上にこそ築くことができるものです。正義なくして人々の間に平和はありません。わたしは、聖地で可能な最大の正義は、二国家解決だと思っています。それはパレスチナとイスラエルの人々が平和と安全のうちに肩を並べて暮らすことを可能にし、彼らの多数の願望を実現することができるからです。国際共同体が未来に見ていたこの解決は、双方のある人々にとってはもう現実的ではないかのように思われています。他の人々にとっては最初から存在しなかったかのようです。教皇庁はそうではないと確信し、それを支持し続けています。しかし、今は何が正しいでしょうか。それは人質を、ハマスが以前の紛争で拘束している人々も含めて、すぐに返すことです。こうした意味で、教皇フランシスコがここ数日繰り返した呼びかけを力を込めて新たにしたい思います。イスラエルがその正当防衛において、ガザで暮らすパレスチナの民間人を危険に陥れないことは、正しいことです。他の紛争同様、この紛争において、人道的な権利が尊重されることは、正しく、不可欠なことと言えます。

 教皇フランシスコは、先日水曜日の一般謁見で、人質の解放を訴えると共に、無実の人の命を助けるようにと願いました。ロシアとウクライナ間の紛争のために取り組んでいるように、ここにも教皇庁の外交努力の余地はあるでしょうか?

 はい。イスラエルの人質の解放と、ガザの無実の人々の命の保護は、ハマスの攻撃とイスラエル軍の反撃によって生まれた問題の中心をなすものです。それはわたしたち皆の、教皇の、国際社会全体の心配の中心です。教皇庁は必要とされるあらゆる仲介の準備ができています。この間にもすでにある外交チャンネルを通してその要求について話す努力をしています。しかしながら、紛争を停止させるためのあらゆる仲介は、たとえばイスラエルの入植地問題や、安全、エルサレムの都市としての問題など、複雑で入り組んだ要素を考慮する必要があります。たとえ今は大変に困難だとしても、問題の解決は、国際社会の励ましと支援を受けて、パレスチナの人々とイスラエルの人々の間で行われる対話において見出だすことができるでしょう。

13 10月 2023, 16:11
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