バチカン市国内のマーテル・エクレジエ修道院 バチカン市国内のマーテル・エクレジエ修道院  (Copyright by Bernard Bialorucki)

バチカンのマーテル・エクレジエ修道院、再び観想修道会の「家」に

聖ヨハネ・パウロ2世によって女子観想修道会の修道院として建てられ、ベネディクト16世が退位後の祈りの生活を送っていた、バチカン庭園内のマーテル・エクレジエ修道院に、教皇フランシスコは女子ベネディクト会の共同体を呼び寄せられることが明らかになった。

 バチカン庭園にあるマーテル・エクレジエ修道院は、教皇フランシスコの招きにより、来年1月より、女子ベネディクト会のグループを迎える。

 マーテル・エクレジエ修道院は、聖ヨハネ・パウロ2世によって、1994年3月25日、女子観想修道会のための修道院としてバチカン市国内に創立された。ヨハネ・パウロ2世は、神の母マリアに捧げられたこの修道院に、異なる女子観想修道会のグループを交代制で招聘することを通し、教皇と全教会のために祈ってもらうことを望まれた。

 ベネディクト16世は、2013年の退位後、同修道院に居を定め、2022年12月31日に帰天するまで、およそ10年にわたる祈りの生活を通して、教会を見守り続けた。

 前教皇の帰天から間も無く1年を迎えようとする中、教皇フランシスコは、今年10月の自筆書簡をもって、アルゼンチンの大ブエノスアイレス都市圏のヴィクトリア(サン・イシドロ教区)にある女子ベネディクト会サンタ・スコラスティカ修道院の修道女らをバチカンのマーテル・エクレジエ修道院に招く旨を決定した。

 バチカン広報局の声明によれば、教皇フランシスコはこの決定を通し、マーテル・エクレジエ修道院が、観想修道会の沈黙の祈りの存在と、その祈りと礼拝と賛美ととりなしをもって、全教会に対する教皇の日々の配慮を支えるという目的を復活させることを願われた。

 こうして、教皇の招聘を受けたヴィクトリアの女子ベネディクト会から、来年2024年1月、6人の修道女が派遣され、マーテル・エクレジエ修道院で共同体を作り、観想生活を送る予定となっている。

13 11月 2023, 21:12