教皇「芸術は人間の精神を生き返らせる」
教皇フランシスコは、バチカン美術館の後援団体のメンバーとお会いになった。
教皇フランシスコは、11月9日(木)、バチカン美術館の後援団体の関係者らとお会いになった。
教皇がお会いになったのは、「パトロン・オブ・ジ・アート・イン・ザ・ヴァティカン・ミュージアム」のメンバーおよそ300人。
同団体は、バチカン美術館が所蔵する幅広い貴重なコレクションの保存を支援するために、1983年、米国ニューヨークとカリフォルニアにおいて創立された。教皇とメンバーとの出会いは、この組織の誕生から40年を記念して行われた。
教皇は関係者への挨拶で、「バチカン美術館の芸術・文化遺産の保存・修復に貢献する同団体の活動は、芸術作品が持つ可能性の認知の具体的なしるしである」と話された。
「芸術、特に宗教芸術は、いつくしみと、憐れみ、励ましのメッセージを信者だけでなく、自分を見失った人、不安な人、孤独な人など、すべての人にもたらすことができる。それは、芸術はいつも魂に話しかけるからである」と教皇は語った。
そして、「芸術は、わたしたちの共通の人間性に気づかせ、文化と人々の間に橋をかけ、戦争によって分裂した世界でわたしたちが必要としている連帯の精神を作り出してくれる。水が砂漠を再び緑にするように、芸術は人間の精神を生き返らせる」と説いた。
「パトロン・オブ・ジ・アート」が、芸術への愛はもとより、すべての世代に託された文化遺産保護の責任の自覚のもとに、40年間にわたり、重要作品の修復に関わってきたことを思い起こしながら、教皇は、これからもこの称賛すべき活動を続けて欲しいと、関係者らを励まされた。
09 11月 2023, 16:43