大晦日:「聖母から感謝と希望を学ぼう」教皇、夕べの祈りで
2023年の大晦日、バチカンで夕べの祈りがとり行われ、その中で感謝の賛歌「テ・デウム」が捧げられた。
2023年12月31日(日)、教皇フランシスコは翌日1月1日(月)に祝われる「神の母聖マリア」の祭日の第一晩課(前晩の祈り)を、バチカンの聖ペトロ大聖堂でとり行われた。
この夕べの祈りでは、過ぎた一年を神に感謝し、賛歌「テ・デウム」が歌われ、聖体降福式が行われた。
教皇はこの一年を締めくくる集いで、「感謝」と「希望」をテーマに説教を行い、世俗的で一時的な、単なる満足や楽観ではない、神と兄弟姉妹との関係に根差した、真の「感謝」や「希望」の必要を強調。これらを聖母から学ぶよう勧められた。
教皇は、生まれたばかりの幼子イエスを見つめる聖母マリアの心の中の感謝はいかばかりであったかを考えるように招き、神秘を見つめる態度、賜物に対する観想が、感謝の心を押し広げる、と話した。
また、教皇は、愛と感謝に満ちた聖母は、信頼と希望にも満ちていたと指摘。マリアの希望とは楽観主義ではなく、ご自分の約束に忠実な神への信仰であった、と語られた。
マリアと同じように、キリスト者とは「希望の巡礼者」であり、これは2025年の聖年のテーマにもなっている、と教皇は説明された。
ローマはこの聖年に向け「希望の都市」となるように準備しているだろうか、と教皇は問いつつ、ローマが、住む人、訪れる人にとって希望のしるしとなれるよう、皆がそれぞれの立場から努力することを願われた。
聖年に先立つ2024年を「祈り」に捧げた年として示された教皇は、聖母の学び舎に身を寄せ、イエスに心の眼差しを向けながら、毎日の様々な状況を感謝と希望をもって生きることを学ぼう、と呼びかけられた。
31 12月 2023, 20:08