教皇フランシスコ、「正教会との文化協力のためのカトリック委員会」の関係者と 2024年1月12日 バチカン宮殿 教皇フランシスコ、「正教会との文化協力のためのカトリック委員会」の関係者と 2024年1月12日 バチカン宮殿  (Vatican Media)

教皇「唯一の師イエス・キリストに共に従おう」

教皇フランシスコは、「正教会との文化協力のためのカトリック委員会」の関係者とお会いになった。

 教皇フランシスコは、1月12日、「正教会との文化協力のためのカトリック委員会」の関係者とお会いになった。

 「正教会との文化協力のためのカトリック委員会」は、現在の教皇庁キリスト教一致推進省に属する組織で、1964年に設立された。

 その目的は、相互に関心の深い文化的プロジェクトを推進しつつ、カトリック教会と正教会および東方諸教会との兄弟的関係を再構築することにある。同委員会では、特にカトリック系の大学・研究機関での専門研究を必要とする正教会・東方諸教会の学生に、奨学金制度を設けている。

 このたび同委員会のメンバーらは、組織の設立から60年を機に、バチカン宮殿で教皇との出会いを持った。またこの謁見には、同委員会の奨学金の給費生らも出席した。

 教皇は関係者への挨拶で、同委員会の奨学金制度により、正教会・東方諸教会の学生がカトリックの神学生や学生らと肩を並べ勉強し、カトリックの神学院で共同生活を体験することで、互いの教会について知識を深め、対話の橋を築き、唯一の師イエス・キリストに共に従う意志を深めることは意義あることと話された。

 やがて使徒となったキリストの弟子たちを見ても、洗礼者ヨハネの弟子がいれば、熱心党の者や、漁師、徴税人などもいて、実に様々な出身や背景を持つ者たちの集まりであったが、彼らはイエスにおいて一致し、イエスに共に従った、と教皇は述べ、聖霊に励まされ、共に歩くことの大切さを強調された。

 教皇は、兄弟的な分かち合いの経験を基礎に、過ちや罪、無理解、先入観などによって傷つけられた、われわれの過去の歴史から徐々にいやされ、キリストへの忠実というより大きな歴史において、これらすべてを捉えなおすことができるようにと願われた。

12 1月 2024, 14:32