教皇、武力紛争の激化を懸念、イタリアのTVのインタビューで
教皇フランシスコは、イタリアのテレビ番組のインタビューに答えられた。
教皇がインタビューを受けられたのは、イタリアのテレビ局「ノーヴェ」で、ファビオ・ファツィオ氏が司会を務めるトーク番組「ケ・テンポ・ケ・ファ」。同番組のため、教皇はバチカンのサンタ・マルタ館から中継で、ファツィオ氏の質問に回答された。この番組は1月14日に放映された。
最近、教皇庁教理省から発表された、同性カップルに対する祝福の可能性に向けて開く文書、「祝福の司牧的意味をめぐる宣言『フィドゥチァ・スプリカンス』」が、賛否双方の反応を引き起こしたことについて、教皇は「時にはこの決定が受け入れられない場合もある」としながらも、「主はご自分のもとにやって来るすべての人を祝福される」と話された。
同時に教皇は「しかし、これらの人々は、祝福を通して対話に入り、主が彼らに提案する道とは何なのかを見出す必要がある。わたしたちは、頭ごなしに批判するのではなく、彼らの手を取り、その行くべき道を助けなければならない」とも語られた。
ウクライナや中東での紛争をめぐり、教皇は戦争を断固として非難された。教皇はウクライナの子どもたちのグループとお会いになった際、子どもたちから自然な笑顔が消えていることに心を痛められたエピソードに触れ、戦争が子どもたちから笑顔や夢を奪っていることは犯罪であると述べられた。
教皇は、戦争の裏側には武器取引があることを改めて指摘。武力紛争の激化とその行方、核兵器の存在、人類の自己破壊の力を思う時、恐れを感じざるを得ないと語った。
教皇職からの引退について、教皇は「考えたり、心配したり、望んだことはない」、それは「すべての教皇に開かれた可能性ではあるが、今のところ自分の心の中心を占めていない」と答えられた。
また、今後の海外訪問について、教皇はポリネシア訪問を今年8月に予定されているほか、時期を見てアルゼンチンを訪問したいとの旨を告げられた。