聖週間:「受難の主日」バチカンで枝の祝別・行列とミサ

復活祭を控えた「聖週間」の初日、バチカンで「受難の主日」のミサが教皇フランシスコによってとり行われた。ミサの前には、教皇による枝の祝別と、参加者による宗教行列が行われた。

 カトリック教会の典礼暦は、3月24日(日)の「受難の主日」と共に、復活祭直前の一週間、「聖週間」に入った。

 「聖週間」は、「受難の主日」から始まり、主の晩餐の「聖木曜日」、主の受難を記念する「聖金曜日」を経て、復活の主日の前日である「聖土曜日」まで続く。

 「聖週間」の初日、「枝の主日」とも呼ばれる「受難の主日」には、子ろばに乗ってエルサレムに入城するイエスを大勢の群衆が服や木々の枝を敷いて迎えたエピソードにちなみ、棕梠(しゅろ)やオリーブの枝を掲げての宗教行列がミサの前に行われる。

 24日午前、バチカンでとり行われた「受難の主日」のミサに先立ち、教皇フランシスコは、大聖堂正面に設けられた祭壇の前から、人々が手にする枝を祈りと聖水をもって祝別された。

 続いて、聖ペトロ広場のオベリスク前から、枝を掲げた聖職者、修道者、信徒らが列を作り、祭壇に向かって進んだ。棕梠の葉を編んだ伝統の「パルムレロ」はサンレモから、オリーブの枝はサルデーニャから寄贈された。

 このミサでは、前半の「ことばの典礼」を教皇が、後半の「感謝の典礼」を東方教会省長官クラウディオ・グジェロッティ枢機卿が司式した。

 福音朗読では、マルコ福音書から、イエスがピラトから尋問され、死刑の判決を受け、十字架につけられ、十字架上で亡くなるまでの場面(15,1-39)が朗読され、教皇をはじめ、人々はイエス・キリストの受難を深く観想した。

 ミサの終わりに、教皇はお告げの祈りを人々と唱えられ、エルサレムに謙遜で温和な王として入城されたイエス、いつくしみと赦しの方であるイエスに心を開くよう呼びかけられた。

24 3月 2024, 20:15