教皇「先住民の知恵と科学」テーマの研究集会参加者と
教皇フランシスコは、先住民の知恵と科学をテーマにしたワークショップの参加者らとお会いになった。
教皇フランシスコは、3月14日、先住民の知恵と科学をテーマにしたワークショップの参加者らとバチカン宮殿でお会いになった。
「先住民の知恵と科学。脆弱性とレジリエンスのための解決策における知識と科学の融合」をタイトルとしたこのワークショップは、教皇庁科学アカデミーと社会科学アカデミーの共催により、ここ数日バチカンで開かれていた。
教皇は同研究集会の参加者らを温かく迎えられた。まだ多少風邪の症状が残る教皇は、用意された挨拶文を国務省のピエルルイジ・ジロリ師の代読に託された。
この中で教皇は、気候変動や生態系の多様性の喪失、食料や衣料の危機などの急務の課題に対し、包括的かつ豊かで人間的なアプローチを可能にするために、先住民の知恵と科学という二つの知識の形を共に合わせる試みは有意義なことと喜ばれた。
先住民の偉大な叡智の価値を認め、統合的で持続可能な人類の発展に役立てることを目的とする研究は、人類という大きな家族の中に存在する文化や伝統、精神の多様性を守る必要を国々や国際機関にアピールするチャンスにもなる、と教皇は指摘。
世界が紛争拡大への道をたどる今、古来の知恵と科学、先住民の共同体と科学者の共同体という異なる世界の開かれた対話の姿勢の大切さを強調された。
教皇は、先人の知恵の遺産と科学的探究の成果の双方から生きる力をくみ取りながら、これからも真理・自由・対話・正義・平和のために共に働いてほしい、と関係者らを励まされた。
15 3月 2024, 11:30