教皇「好戦的な言葉を前に、平和を語ろう」
教皇フランシスコは、4月4日、諸宗教対話をテーマとするミーティングの参加者らとお会いになった。
この対話の集いは、教皇庁諸宗教対話省と、カザフスタンの世界伝統宗教指導者会議、同国議会上院、ヌルスルタン・ナザルバエフ・センターとの協力で行われた。
関係者らへの挨拶で、教皇は2022年にカザフスタンの首都アスタナで開催され、ご自身も出席された第7回世界伝統宗教指導者会議を思い起こされ、宗教リーダーはもとより、政治・文化・メディアの世界からも代表が参加したこの会議は、「出会いの国」としてのカザフスタンの召命に合致したものであったと話された。
同時に、教皇は、今年1月のトカエフ大統領のバチカン訪問、またこの朝行われたアシムバエフ上院議長との会見を通して、カザフスタン国民に対するご自分の親愛を伝えることができたと述べられた。
教皇は、カザフスタンが誇る宗教・民族・文化の調和こそ、わたしたちが育て支えるべきものと述べ、特にその調和を作り上げるために必要な要素として、「多様性の尊重」、「環境に対する配慮」、「平和の推進」を挙げられた。
教皇は、政教分離国家の健全な世俗主義とは、宗教と政治を混同しないだけでなく、両者それぞれの善を見分け、共通善への奉仕において、社会での宗教の基本的な役割を認めることができるものでなくてはならない、と指摘。
こうしたことをもふまえ、平和と社会の調和は、民族・宗教・文化の多様な構成要員の平等な扱いによって生まれるもの、と強調された。
さらに教皇は、被造物の尊重は創造主と隣人に対する愛の結果であると述べ、わたしたちは兄弟姉妹たちと地球上の生活を分かち合い、未来の世代に守るべき遺産を伝えるようにと召されている、と話された。
今日、多くの人が戦争について語る中で、好戦的な言葉が再び広がっている、と憂慮された教皇は、人々が憎しみを振りまくのに対し、わたしたちは平和について語り、平和を追求し、人々の真の望みである平和を構築するため、創造性と具体性をもって努力しなくてはならない、とアピールされた。