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第1回世界子どもの日:教皇「平和な、未来ある世界の構築のために」

カトリック教会の「第1回世界子どもの日」、教皇フランシスコは、ローマの競技場で世界の子どもたちとの集いを持たれた。

 カトリック教会の「第1回世界子どもの日」が2024年5月25日と26日の両日にわたり記念された。

 教皇フランシスコは、初日25日の午後、ローマのスタディオ・オリンピコで世界の子どもたちとの出会いを持たれた。

 この催しには、世界101ヵ国から、子どもたちと保護者・引率者ら、およそ5万人が参加した。

 集いの導入部では、歌やダンスを間に交えつつ、5大陸を代表する子どもたちが自分の暮らしや環境を紹介すると共に、それぞれが今心配していることについて語った。

 ベツレヘムの少年は、8ヶ月間も空にはミサイルが飛んでいる、と話し、「ベツレヘム、エルサレム 、ガザに生まれたというだけで、子どもたちに一体何の罪があるのだろうか」と話した。

 また、ウクライナの少女は、「平和が欲しい」と話し、これ以上、子どもたちが爆弾が落ちる音を聞いたり、死を目の当たりにすることがないようにと願った。

 このほか、ニュージーランドの少女は水害の増加による地球の将来を心配し、アルゼンチンの少年は、病気の子どもや食べる物のない子たちへの思いを語った。

 会場が活気付く中、教皇が特別車「パパモービル」で入場、競技場を一巡された。

 子どもたちに囲まれて席に着かれた教皇は、五大陸の子どもたち一人ひとりから挨拶を受けられた。

 教皇は子どもたちへの言葉で、「第1回世界子どもの日、わたしたちは、皆が兄弟である平和な世界、未来ある世界を築く運動のキックオフのために、この競技場に集いました」と話しかけられた。

 「子どもたち、皆さんのすべてがいのちと未来を物語っています。そして、母である教会は、皆さんを迎え入れ、優しさと希望をもって皆さんを見守ります」と教皇は述べた。

 「皆さんが戦争のために悲しんでいるのを知っています。皆さんは、同じくらいの歳の子どもたちが学校に行けないことを辛く思っています。これはわたしも心に留めている現実であり、わたしはそのために祈っています」と話し、戦争に苦しむ子どもたち、食べる物がない子どもたち、誰も治療してくれない病気の子どもたちのために一緒に祈ろうと、子どもたちを招かれた。

 「見よ、わたしは万物を新しくする」(黙示録21,5)という「第1回世界子どもの日」のモットーを示された教皇は、すべてのものは過ぎ去っても、神ご自身こそが新しく、常に新しいものをわたしたちにもたらしてくださる方、と語られた。

 教皇は「喜びをもって前に進みましょう。喜びは魂の健康です。親愛なる子どもたち、イエスは福音の中で皆さんを愛しておられると言われました」と子どもたちを励まされた。

 そして、教皇は「天のお母さん」マリアに、「アヴェ・マリア」の祈りを子どもたちと共に捧げられた。

 この後も、教皇は子どもたちの問いかけに答える形で、参加者らとの対話を続けられた。

 

26 5月 2024, 10:20