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人身取引問題に取り組む奉献生活者の国際ネットワーク「タリタ・クム」の総会参加者たち 2024年5月22日 人身取引問題に取り組む奉献生活者の国際ネットワーク「タリタ・クム」の総会参加者たち 2024年5月22日  ((foto: M. Simionati/Talitha Kum)

タリタ・クム25周年:教皇、人身取引を防ぎ、被害者に寄り添う活動励ます

教皇フランシスコは、人身取引問題に取り組む奉献生活者の国際ネットワーク「タリタ・クム」の総会参加者らにメッセージを寄せられた。

 教皇フランシスコは、5月23日、人身取引問題に取り組む奉献生活者の国際ネットワーク「タリタ・クム」の総会参加者らにメッセージをおくられた。

 「タリタ・クム」は、人身取引に反対し、その問題に取り組むための、奉献生活者たちの国際ネットワーク。2009年、女子修道会国際総長連盟(UISG)において、人身取引に対抗する活動を分かち合い、調整し、強化することを目的に設立された。

 教皇はメッセージの中で、「タリタ・クム」が創立から25年を迎えたことに喜びを表すと共に、人身取引撲滅のためにそれぞれの立場から努力する会員らに感謝を述べられた。

 人身取引は体系的な悪であり、組織的で多様なレベルのアプローチをもって撲滅する必要がある、と教皇は指摘。

 戦争や紛争、気候変動の影響、社会・経済上の不平等などを利用し、移民や、女性、子どもなど弱い立場の人々を搾取する人身取引が、常に新しい形を取りながら広がっている現状を注視された。

 こうした中、教皇は、人身取引の被害者に寄り添い、耳を傾け、再び立ち上がることを助け、一緒にこの問題に対して行動する「タリタ・クム」の活動を評価された。

 人身取引という犯罪的な現象と戦うには、「人身取引を終わらせるために共に歩む」という今総会のテーマにあるように、共同体としての取り組みが必要と教皇は強調。人身取引を未然に防ぐと同時に、被害者をケアする「タリタ・クム」のこれからの活動を励まされた。

23 5月 2024, 15:02