「聖霊の強さと優しさをもって、福音をすべての人に」教皇、聖霊降臨のミサ
「聖霊降臨」の祭日、教皇フランシスコはバチカンでミサをとり行われた。
カトリック教会の典礼暦は、5月19日(日)、「聖霊降臨」の祭日を祝った。
教皇フランシスコは、同日朝、バチカンの聖ペトロ大聖堂でミサをとり行われた。
ミサの説教で教皇は、『使徒言行録』が語る「聖霊降臨」の出来事(使徒言行録2,1-11)から、「力強く」同時に「優しい」聖霊の働きを観想された。
教皇は、しばしば聖書の中で神の力を表現する際に見られるように(参照 出エジプト19,16-19)、「激しい風」と「炎」にたとえられる聖霊は、わたしたちの中で「力強く」働かれる、と述べられた。
そして、この聖霊の強い力がなくては、悪を打ち負かすことも、聖パウロが言う「肉の業」、偶像礼拝や、不和、ねたみに勝つこともできない、と話された。
教皇は、一方で、わたしたちの中で働く聖霊は、また「優しく」もある、と述べ、聖霊降臨の「風」と「炎」は、それに触れる者を破壊することも、灰にすることもなく、風は弟子たちが座っていた家中を満たし、炎は舌のように分かれて、一人ひとりの頭の上にそっと留まったことを指摘。
ごつごつした力強い手で情熱の土を掘り返し、そして、同じ手で優しく「徳」の苗を植え付け、水をやり、愛情をかけて守るような、聖霊の働きを見ることは素晴らしいことである、と語られた。
弟子たちの上に降りた聖霊は、彼らの心を変容しながら、自分たちのイエスとの体験と、彼らに息づく希望を他者と分かち合うための「大胆さ」を植え付けた、と述べた教皇は、わたしたちもこの大聖堂という「高間」から、地理の上だけでなく、民族や、宗教の壁をも超えて、聖霊と同じ強さと優しさをもって、福音をすべての人に伝えるように招かれている、と呼びかけられた。
20 5月 2024, 12:37