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教皇、聖霊の様々な働きを観想、ヴェローナの競技場でミサ

教皇フランシスコは、司牧訪問先のイタリア・ヴェローナでミサを捧げられた。

 教皇フランシスコは、5月18日行われたイタリア・ヴェローナ司牧訪問の最終行事として、市内の競技場でミサを捧げられた。

 マルカントニオ・ベンテゴーディ・スタジアムでとり行われた教皇ミサには、多くの若者たちをはじめ、およそ3万2千人の信者らが詰めかけた。

 「聖霊降臨」の祭日を前にしたこの土曜夕方の主日ミサで、教皇は原稿を用いずに説教を行われた。

 この中で教皇は、使徒聖パウロがあるキリスト教共同体を訪れた際、「(信仰に入ったとき、)聖霊を受けましたか」と尋ねると、彼らは「いいえ、聖霊があるかどうか、聞いたこともありません」と答えたエピソード(参照 使徒言行録19,1-2)を思い起こされた。

 彼らは聖霊が何であるのかを知らなかった、と教皇は語りつつ、しかし、今日のキリスト教共同体で、同様のことを尋ねたとしても、多くの人たちがそれに答えられないだろう、と話された。

 「聖霊はわたしたちの生活の主役である」と述べた教皇は、聖霊がわたしたちを助け、励まし、われわれのキリスト教生活を前進させると話された。

 また、教皇は「聖霊はわたしたちの中にある」と指摘。皆が洗礼を通して聖霊を受け、堅信でさらに豊かに受けることになる、と述べつつ、自分の中におられる聖霊を意識し耳を傾けているか、自問するように招かれた。

 さらに、教皇は「聖霊はわたしたちに勇気を与え、人生を変える」と述べ、聖霊が降った日、使徒たちは高間に閉じこもっていたが、聖霊が彼らの心を変えたことで、彼らは宣教に出かけ、説教する勇気を得ることになったと振り返った。

 最後に教皇は、聖霊降臨の日にいた、あらゆる国・言語・文化に属する人々の存在を示しながら、「聖霊は教会を築き、わたしたちに調和を与える」と強調。聖霊はわたしたちを画一化せず、それぞれの違いを生かし、一つに結び付けて教会を築き、わたしたちの間に調和をもたらされると述べられた。

 「わたしたちは調和を必要としている」と述べた教皇は、皆が自分の魂に、家族に、町に、社会に、職場に調和を求めていると話し、その調和のないところに、戦争や対立が生まれると語られた。

 教皇は、聖霊が降った日、使徒たちと共におられたおとめマリアを思い、聖母がわたしたちに聖霊を受けることを教えてくださいますように、と祈られた。

 このミサをもってヴェローナ訪問の全日程を終了された教皇は、ヘリコプターでローマに戻られた。

 

19 5月 2024, 11:16