「聖年を準備する中で貧しい人々に奉仕を」教皇、ボランティア会員に
教皇フランシスコは、ボランティア団体「チルコロ・サン・ピエトロ」の会員たちとお会いになった。
教皇フランシスコは、6月24日、ボランティア団体「チルコロ・サン・ピエトロ」(本部:ローマ)の会員たちに挨拶をおくられた。
「チルコロ・サン・ピエトロ」は、ローマの若い信徒たちによって、1869年、創立された。教皇福者ピオ9世の励ましのもと、その活動は貧しい人々に温かい食事を提供することから始まった。今日では、ローマの3カ所で貧しい人々のための食堂を運営しているほか、夜間の宿泊所、バンビーノ・ジェズ小児科病院の入院患者の家族の宿泊施設、支援を必要とする人の相談などの活動を行っている。
教皇は集いの挨拶で、教皇と母なる教会の名の下に行われる貧しい人々への奉仕に心からの感謝を述べられた。
「チルコロ・サン・ピエトロ」は今年誕生から155年を迎えるにあたり、教皇は、その歴史とルーツを大切にするだけでなく、根を絶やさず、枝を茂らせるために、精神的遺産と経験を未来の世代に伝えていかなければならない、と話された。
特にお年寄りの会員が、生きた信仰と、具体的な愛徳の業、貧しい人々への愛を若い人に伝えるならば、それが若者たちにどれほどのエネルギーと創造性、躍進をもたらすことだろうか、と語られた。
来年2025年の聖年を控えて、ローマでは多くの工事が行われているが、「慈愛の工事現場」も大切である、と教皇は指摘。聖年にローマを訪れる巡礼者らが、人々の尊厳への奉仕、寄り添い、分かち合いといった、キリスト教的愛の空気を感じることができるように、と願われた。
そして、聖年のローマを準備する中で、何よりも「教会の宝」である貧しい人々をいたわって欲しいと、教皇はボランティア会員らを励まされた。
24 6月 2024, 15:54