教皇、司祭たちの目に見えない活動の重要性を強調
教皇フランシスコは、6月11日、ローマ教区の叙階後11年以上・39年以下の司祭たちとの集いを行われた。
教皇は、司祭叙階後の年数に応じて分けたグループとそれぞれ対話の機会を設けており、5月半ばには同教区の叙階40年以上の司祭たちと、5月末には叙階後10年以下の司祭たちとの出会いを持たれている。
今回の叙階後11年以上・39年以下の司祭たちとの集いは、叙階年別対話の最終回となった。
ローマ北東郊外モンテサクロ地区にある教皇庁立サレジオ大学で行われた集いには、およそ200人の司祭が参加した。
同大に到着された教皇は、ローマ教区およびサレジオ会の関係者らに迎えられた。
教皇と司祭らとの対話は、非公開の形で催された。
バチカンの広報局によれば、この中では、教区の司牧活動や、司祭のアイデンティティー、司祭であることの素晴らしさなどがテーマとなった。
教皇は、ロレンツォ・ミラーニ神父(1923‐1967)を「イタリアの司祭の偉大な光」として示したほか、司祭が世俗に陥る危険、小教区に「ありとあらゆる」すべての人を受け入れる必要等について話された。
苦しむ人々への司牧をめぐり、教皇は「寄り添い」「憐み」「優しさ」という神の3つの特徴に倣うよう勧められた。
また、病院での司牧の大切さ、住宅問題や、広がる麻薬と孤独など、ローマという都市が抱える様々な困難に触れた教皇は、こうした問題に対する司祭の「目に見えない活動は、目に見える活動よりも重要」であると語った。
教皇は、司祭の仕事はこうした困難に置かれた人々に出会いに行くこと、と述べ、「預言的な教会か、聖職者至上主義的教会か、それを選ぶのはわたしたちである」と話された。
教皇は、司祭らの日頃の奉仕に感謝を表され、共同体的な識別、すべての人への傾聴を大切にしながら、これからもそれぞれの任務に励むように願われた。