教皇、中東情勢を憂慮「紛争を拡大させないように」
フランシスコは、8月4日(日)バチカンで行われた正午の祈りで、中東情勢に言及された。
この集いで教皇は、8月2日(金)、レバノンのブケルケで、ステファノ・ドゥアイヒ総大司教の列福式がとり行われたことを報告。
1670年から1704年にかけて、迫害があった困難な時代のマロン典礼カトリック教会を賢明に導き、信仰の師、熱心な司牧者、常に人々に寄り添う希望の証し人として生きた同大司教の人となりを紹介された。
今日もレバノン国民は苦しんでいる、と述べた教皇は、特にベイルート港爆発事故の犠牲者の家族たちに思いを向けられた。そして、新福者ドゥアイヒ総大司教がレバノンの教会の信仰と希望を支え、同国のために取り次ぐことを祈られた。
このようにレバノンについて触れる中、教皇は現在の中東の状況に深い憂慮を表明。すでに流血と暴力に満ちた紛争を、これ以上拡大させることがないようにと訴えられた。
教皇は、子どもたちをはじめとするすべての犠牲者のために祈り、聖地のドゥルーズ派の共同体、またパレスチナ、イスラエル、レバノン国民のために、精神的寄り添いを示された。
特に教皇は対話を再開するための勇気を持つよう励まし、ガザおよびすべての紛争地で停戦し、人質を解放し、人道支援を通して人々を助けるようアピールした。
狙いを定めたものも含め、攻撃や殺害は決して解決にはなり得ず、正義と平和の歩みを進めるどころか、ますます憎しみと復讐を生むだけである、と述べた教皇は、「兄弟姉妹たちよ、もう十分です」、と強調。
平和の神の言葉をもみ消さず、平和を聖地と中東と全世界の未来とするようにと呼びかけられた。
またこの日、教皇はミャンマーを忘れないようにとも願われた。