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パプアニューギニア:教皇、バニモ教区の信者たちを訪問

教皇フランシスコは、パプアニューギニア西北部のバニモ教区を訪れた。

 パプアニューギニア訪問中の教皇フランシスコは、9月8日(日)午後、同国西北部サンダウン州バニモに向かわれた。

 教皇の旅は、オーストラリア空軍の協力のもとC 130輸送機をもって行われ、ポートモレスビー出発後、およそ2時間で目的地バニモに到着した。

 バニモには19世紀半ばに宣教師らが訪れ、熱心な宣教によって堅固なカトリック共同体が形成された。バニモ周辺は、今日もカトリック信者が多い地域となっている。

 教皇はこの訪問で、バニモ教区の信者たちの信仰を励ますと共に、同地で奉仕する宣教者らを労われた。

 カテドラル前の緑地帯で行われた教皇との出会いには、およそ2万人の信者が詰めかけ、民族衣装を身に付けた人々が歌や伝統舞踏で教皇を歓迎した。

 教皇は信者らへの挨拶で、福音の到来以来、男女の修道会会員や、カテキスタ、信徒宣教者らにより連綿と続けられたバニモの宣教の歴史を振り返った。

 そして、これらの宣教者たちが、多くの困難にあいながらも、「平和と愛の道具」として、司牧、教育、医療など様々な分野で兄弟たちを助け、皆に救いをもたらすキリストの姿を証しすることになったと述べられた。

 「皆さんは美しさのスペシャリストです」と話した教皇は、この地域を取り囲む豊かで、息を飲むほど美しい自然に言及。

しかし、主はこの自然の豊かさを、あなたがたもこのように神と兄弟たちと一致して調和のうちに生きるようにと、一つのしるし、道具として皆さんに託された、と話された。

 教皇は互いに愛し合うことの大切さを示し、愛は何よりも強く、その美しさは神に根差すゆえに、世界をいやすことができると説かれた。

 たとえ無理解や対立のあるところでも、愛を広げ、愛を守らなければならないと強調された教皇は、それを言葉と行いをもって証しし、家庭の一致の基礎を守るために自らの命を捧げた、この地の殉教者、福者ピエトロ・ト・ロットを思い起こされた。

 教皇は、パプアニューギニアを有名にしている豊かな緑や、美しい海岸、透明な海のみならず、皆に伝え真に分かち合うべき最も大切な賜物は、そこで出会う善良な人々、子どもたちの笑顔、はじける喜びである、と指摘。

 皆さんこそがこの地を去る者が心に留める最も美しいイメージである、と語られた。

 教皇は、「この幸福な地を、愛する教会における皆さんの存在をもって、より美しいものとしてください」と願い、人々に祝福を与えられた。

 この後、教皇はバニモの学校で、宣教者たちとの私的な出会いを持たれた。この中で教皇は長年交流のあるアルゼンチン出身の司祭とも再会されるなど、短いが貴重な時間を過ごされた。

 バニモの訪問を終えた教皇は、同日夕方、再びポートモレスビーに戻られた。

08 9月 2024, 20:46