「使徒職の豊穣性に信頼を」教皇、パプアニューギニアの教会関係者に
パプアニューギニアを訪問中の教皇フランシスコは、9月7日(土)午後、ポートモレスビーの扶助者聖母巡礼聖堂で、同国およびソロモン諸島のカトリック教会関係者との集いを行われた。
パプアニューギニアの宗教人口は、プロテスタントが約64%、カトリックが約31%、伝統宗教が約3.3%を占める。
ポートモレスビー近郊イーストボロコの扶助者聖母巡礼聖堂は、2008年に献堂された。サレジオ会が管理するこの聖堂に近接して、ドン・ボスコ・テクノロジカル・インスティチュートがある。
教皇は同聖堂内で行われた出会いで、パプアニューギニアとソロモン諸島の教会の歩みを励ますために、3つのキーワードを示された。
一つ目は「始める勇気」である。教皇は、かつて聖ヨハネ・ボスコが聖母から霊感を受け、トリノに扶助者聖母聖堂の建設を始めた時の勇気を思い起こされた。そして、同様に、19世紀半ば、パプアニューギニアに初めて到着した宣教者たちが、多くの困難や失敗を経験しながらも諦めず、信仰と熱意をもって、また一から始めていったその勇気を称えられた。
教皇は、異なる時代、異なる方法で、福音を伝えるために歩み始め、また何度も最初からやり直した、先人たちの「出発」と「再出発」に学び、わたしたちの中で働かれる主を意識しながら、恐れずに進んでいくように招かれた。
また、「出発」し、どのような方向に進むべきかということについて、教皇は、都会の片隅の最も貧しい人たちや、辺境の見捨てられた地域で生きる人々に注意を向けるように助言された。
教皇が挙げた第二のキーワードは、「そこにいる素晴らしさ」である。教皇は、イエスの周りに集い、主がわたしたちに託された兄弟姉妹たちと霊的に一致することの素晴らしさを語られた。
そして、若者たちに宣教の熱意を伝えるために大切なのは、「テクニック」ではなく、まさに、わたしたちが「教会であること」の喜びを、育て、分かち合うことにあると話された。
最後のキーワードに、「成長の希望」を掲げた教皇は、自分たちの使徒職の豊穣性に信頼し、世界の畝に小さな種を蒔き続けることで、主の恵みによって、それは芽を出し、やがて、多くの実を結び、「空の鳥が巣を作れるほど」(参照 マルコ4,30-32)の木々を生み出すことができるだろうと説き、集った教会関係者らを勇気づけられた。
この後、聖堂の外に出られた教皇は、歓迎する若者たちに祝福をおくられた。