「神の御前で小さき者となることを恐れない」教皇、東ティモールでミサ

教皇フランシスコは、東ティモールでミサをとり行われた。

 教皇フランシスコは、9月10日、訪問先の東ティモールでミサをとり行われた。

 首都ディリ西部のタシ・トル地区で行われたこのミサには、およそ60万人の信者が参加した。

 教皇はこのミサの説教で、聖書朗読中の「ひとりのみどりごがわたしたちのために生まれた」(イザヤ9,5)というイザヤ預言者の言葉を示しながら、「神は救いの光を御一人子を贈ることを通して示される」と強調。

 「わたしたちの救いのために、神は人となられ、幼子を通してわたしたちに近づかれた。それは、わたしたちを驚かせ感動させるためだけでなく、わたしたちを神の愛に開かせ、わたしたちの傷をいやし、わたしたちを再び形作るためであった」と話された。

 教皇は、東ティモールの美しさの理由の一つとして、多くの子どもたちの存在を挙げ、同国は「いたるところでいのちの鼓動と躍動を感じさせる若い国」であると語られた。

 若者と子どもの多さは大きな恵みであるが、「さらなる恵みのしるしは、子どもたちを受け入れ、世話をすることを通し、わたしたち自身も神の前で子どもとなりながら、神の働きに自らを開くことを可能にすること」と教皇は指摘。

 「わたしたちの兄弟となるために小さくなられたイエスを理解された聖母マリアは、ご自身もより小さくなられ、生涯にわたり小さき者として、仕え、祈り、イエスに場を譲るために消えることを選ばれた」と観想された。

 教皇は、神の御前で、また兄弟たちの間で、小さき者となること、自分の人生と時間を捧げることを恐れないようにと招かれた。

 そして、一人ひとりが、人間として、また教会・社会の一員として、神の強く優しい光を世界に反映させることができるようにと祈られた。

10 9月 2024, 20:27