教皇「武力紛争の中でも人の命と尊厳の尊重を」
教皇フランシスコは、10月27日(日)、お告げの祈りを唱えられた。
同日午前、バチカンの聖ペトロ大聖堂で、「世界代表司教会議(シノドス)第16回通常総会」第2会期の閉会ミサがとり行われた。
このミサに続き、正午に行われた祈りの集いで、教皇はシノドスの終了を告げながら、この1ヶ月に行われたすべてのことが、教会のために今後役立ち続けるようにと、皆を祈りに招かれた。
教皇は、先日10月22日、聖パウロ6世によって「ユダヤ教との宗教的関係のための委員会」が創設されてから50年を迎えたことに言及された。
同時に、教皇は、翌日10月28日より、第2バチカン公会議文書「Noatra aetate(キリスト教以外の諸宗教に対する教会の態度についての宣言)」の発表から60年の記念年に入ることを指摘。
これらの記念年を背景に、特に大きな苦しみと緊張に満ちたこの時代にあって、地域レベルで対話と平和のために努力する人々を励まされた。
さらに教皇は、翌日28日、ジュネーブ条約75周年を記念し、赤十字と赤新月の重要な国際会議がジュネーブで開かれることを紹介。
人道的国際法の遵守のもとに、武力紛争の中でも人の命と尊厳、民間の建物と宗教施設が尊重されるように、この会議が人々の良心を目覚めさせることを願われた教皇は、戦争において、病院や学校が破壊されるのを見るのは悲しいことである、と述べられた。
教皇は 平和のために祈り続けるようアピールしつつ、特にウクライナ、パレスチナ、イスラエル、レバノンでこれ以上の状況の激化を食い止め、聖なるものである、人命の尊重を第一に据えるよう訴えられた。
戦争で毎日あまりに多くの無実の市民、子どもたちが犠牲になっていると述べた教皇は、改めて人々を平和のための祈りに招かれた。
この日、教皇は、台風のために大きな被害を受けたフィリピンの人々に精神的な寄り添いを表明すると共に、1週間前メキシコで殺害されたマルセロ・ペレス神父を悼み、福音と人々へのその熱心な奉仕を思い起こされた。