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分裂した社会での連帯を励ます、教皇、ローマ教区の集いで

教皇フランシスコは、社会的連帯をテーマにしたローマ教区の集いに出席された。

 教皇フランシスコは、10月25日(金)、教区主催の集いに出席するため、ローマ市内の聖ヨハネ大聖堂を訪問された。

 「ほころびを縫う、不平等を超えて」と題されたローマ教区のこの集会は、様々な形の貧しさに引き裂かれた社会において、連帯のネットワークを再び紡ぎ出す必要をアピールするもの。

 この集いにはローマ司教である教皇を筆頭に、同教区の教皇代理司教や補佐司教、司祭、助祭、修道者、信者らが出席したほか、キリスト教諸教会や諸宗教の代表、そしてローマ市長ら市政関係者も参加。ローマにおける貧しく社会的に弱い立場に置かれた人々、疎外された人々の現状を見つめながら、こうした問題に対する教会の対応を考えた。

 教皇は挨拶の中で、このたびの集いは、50年前ローマ教区で行われた「ローマの社会悪についての会議」を記念して開催されたことに言及。

 50年前の会議において、ローマの町に見られる様々な苦しみに目を向け、人々の声に耳を傾けた体験は、皆の社会的・政治的・キリスト教的良心を揺さぶり、ローマの教会と社会の歩みに大きな影響をもたらすことになった、と振り返った。

 今日もローマの町には、人々を苦しめる多くの不平等や貧しさが見られる、と述べた教皇は、ホームレスの人々、仕事や住居を見つけられない若者たち、治療にアクセスできない病者や高齢者、薬物等に依存する青少年などの存在を列挙。

 苦しむこれらの人々は、単なる統計上の数字ではなく、一人ひとり顔を持ったわたしたちの兄弟姉妹である、と強調された。

 教皇は、これらの人々・状況に対し、喜びの福音をもたらし、社会のほころびを縫い合わせ、人々に希望の種を蒔くことが大切、と述べられた。

 そして、特に間もなく訪れる聖年を機会に、平和や、人間のいのち、病者、受刑者、移民、高齢者らのためにいかに希望のしるしを与えられるかを考え、希望のための具体的な業を実現するようにと、教区関係者に励ましをおくられた。

26 10月 2024, 08:28