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開催中のシノドスについてのブリーフィング 2024年10月8日 バチカン・広報局ホール 開催中のシノドスについてのブリーフィング 2024年10月8日 バチカン・広報局ホール 

シノドスのブリーフィングに菊地大司教が参加

バチカンで開かれている「シノドス第16回通常総会・第2会期」の10月8日のブリーフィングの中で、ゲストとして招かれた菊地功・東京大司教が発言した。

 バチカンで開催中の世界代表司教会議(シノドス)第16回通常総会・第2会期」は、10月8日(火)、開会から7日目を迎えた。

 「共に歩む教会のため − 交わり、参加、そして宣教」をテーマに、2021年10月より始まったこのシノドスの歩みは、地方教会レベル、大陸レベルの準備を経て、昨年2023年、バチカンで総会・第1会期が行われた後、今秋、最終段階である総会・第2会期へと入った。

 第2会期は、特に「宣教するシノドス的教会になるには」という命題を掲げ、『討議要綱』に沿って作業が進んでいる。開会初日から1週間、これまで5つの全体会議、5つの分科会が行われた。『討議要綱』の導入部にあたる「基礎的理解」の考察を終え、現在、第1部「関係」をめぐり省察が行われている。

 バチカン広報局のホールで行われた、シノドスに関する10月8日のブリーフィングには、会議参加者の中から、菊地功・東京大司教、コートジボワールのイグナス・ベッシ・ドグボ、アビジャン大司教、ブラジルのジャイメ・シュペングラー、ポルト・アレグレ大司教がゲストとして招かれた。3人の大司教はいずれも、先日6日(日)の正午の祈りで、教皇フランシスコより新枢機卿として指名されている。

 この席で、菊地大司教は、日本ではこのシノドスの第1会期から第2会期の間に、「日本のシノドスのつどい」が開催され、国内の全15教区から司教、司祭、奉献生活者、信徒らが参加し、今シノドスで用いられている「霊における会話」を練習・実践しながら、話し合いを行なったことを紹介した。

 同大司教は、日本の教会のこの試みをめぐり、シノダリティの意味についての共通の理解という、「土台」作りの大切さを強調。性急に何かを築こうとせず、良い家を建てるためには、まずしっかりした基礎を作ることが必要と話した。

 また、宣教的な教会となるためには、という問いに、菊地大司教はシノドスでも話し合われた「賜物の交換」というテーマに触れ、特に、何かを持っている教会と、持っていない教会間での、賜物の交換に言及した。

 教会間のやりとりといえば、通常、豊かな教会からアジアやアフリカなどの貧しい教会への支援が考えられる、と同大司教は前置きした上で、しかし、現在、多くの召命はアジアやアフリカからもたらされており、今やかつての宣教国からヨーロッパへ人材が向かうという、東西間のシフトの転換が見られる、と指摘。

 教皇フランシスコが福音宣教地として話す時の、「辺境・郊外」という言葉を用いながら、同大司教は、「郊外」とは動くものであり、それはヨーロッパの方に向けて移りつつある気がする、と自らの所感を述べた。

 この日、菊地大司教はバチカン放送局で、英語課のインタビューにも答えた。

 

 

 

08 10月 2024, 20:14