シノドス:エキュメニカルな祈りの集い、バチカンで

バチカンで、教皇フランシスコとシノドス参加者らによるエキュメニカルな祈りの集いが行われた。

 「世界代表司教会議(シノドス)第16回通常総会・第2会期」の参加者らによるエキュメニカルな祈りの集いが、教皇フランシスコと共に、10月11日夜、バチカン市国内で行われた。

 10月11日は、教会暦で教皇聖ヨハネ23世(在位1958-1963)を記念すると同時に、同教皇が招集した第2バチカン公会議の開幕(1962年10月11日)を記憶する日である。同公会議は、すべてのキリスト者の一致を促進するというカトリック教会の姿勢に、決定的な役割を果たした。

 このエキュメニカルな祈りの夕べは、シノドスの会場であるパウロ6世ホールからプロトマルティリ広場に向かう、ろうそく行列によって始まった。

 行列では、大きな聖書を掲げた女性と4人の少女を先頭に、ろうそくを手にした教皇とキリスト教諸教会の代表者、シノドス関係者らが続いた。

 行列が到着したプロトマルティリ広場には、アッシジの聖フランシスコにゆかりある「サン・ダミアーノの十字架」のレプリカが掲げられ、テゼ共同体の若者たちの美しいコーラスが祈りの会場を包んだ。

 教皇庁キリスト教一致推進省長官クルト・コッホ枢機卿は、導入の言葉の中で、今年、第2バチカン公会議の公文書「教会憲章」と「エキュメニズムに関する教令」の公布から60年を記念することに言及。

 続いて、この2文書を基に編まれた賛美と取り次ぎの祈りが、キリスト教諸教会の代表らによって様々な言語で一つひとつ唱えられ、その合間の沈黙、合唱、朗読を交えた全体がモザイクのように一つの大きな祈りを作り出していった。

 教皇はこの集いのために用意された説教を関係者らに託された。

 その中で教皇は、公会議の教父たちは、キリスト者間の分裂を「世にとってのつまずき、すべての被造物に福音をのべ伝えるという最も聖なる使命にとっての妨げ」と確信していたと強調。

 このシノドスが、キリスト者間に未だ存在する壁を越えながら、同じ洗礼のもとに、共通の使命をもってキリストの宣教的使徒となるための、より良い躍進の機会となることを願われた。

 教皇と参加者が共に唱える「主の祈り」をもって、この祈りの集いは終了した。

12 10月 2024, 12:57