シノドス開会を前に、悔い改め、ゆるしを願う祈りの集い

シノドス開会の前夜、バチカンで悔い改めとゆるしを願う祈りの集いがとり行われた。

 「共に歩む教会のため − 交わり、参加、そして宣教」をテーマにした「シノドス第16回通常総会」の第2会期(2024年10月2日−27日)が、2日開幕した。

 同シノドス開会に伴い、9月30日(月)と10月1日(火)、関係者らによる黙想が行われた。

 そして、黙想終了後の1日夕方、バチカンの聖ペトロ大聖堂で、シノドス開会前夜の、悔い改めとゆるしを願う祈りの集いが教皇によってとり行われた。

 この集いでは、司祭から性的虐待を受けた信徒、イタリア司教協議会の移民司牧組織の地方責任者とコートジボアールからの移民、シリアの修道院で戦争を体験した修道女が、それぞれ虐待や、移民、戦争の苦しみを語った。

 これらの証言に参加者らが深く耳を傾けた後、7人の枢機卿が教会の声となって、性的虐待、権力や良心の悪用、戦争、植民地主義や搾取、移民への無関心、いのちの尊厳への認識の欠如、女性に対する尊重の欠如や搾取、受刑者の環境への無関心と死刑制度、若者から希望を奪うこと、教義の悪用、虚栄、権威に取って代わった権力などが人々にもたらした傷と苦しみを列挙し、これらについて神にゆるしを願った。

 これに続く説教で教皇は、わたしたちは御父の憐れみを乞う存在であるが、先ほど枢機卿たちが読み上げたゆるしの嘆願を書き記すことを望んだのは、われわれの罪を言葉にする必要があったからである、と話された。

 罪は常に神との関係、兄弟姉妹との関係を傷つけるもの、と述べた教皇は、兄弟姉妹や、大地とすべての被造物にゆるしを乞わずして、どうして神の名を呼び求めることができるだろうか、と話された。

 また、教皇は、和解なしに、どうして共に歩む教会を実現できるだろうか、キリストにおける交わりを再び取り戻させるゆるしを願い、また与えることなしに、どうして共に歩みたいと明言することができるのか、と強調された。

 そして、教皇は、この日、教会暦で記念された宣教の保護者、幼いイエスの聖テレジアの取り次ぎを願いながら、神に「わたしたちのすべての罪をおゆるしください。わたしたちの罪によって傷ついた人々に、恥入りつつ、ゆるしを乞いたいと思います。真の回心のために誠実な悔い改めの勇気をお与えください」と祈った。

 

02 10月 2024, 11:34