パレスチナ・ガザ地区北部ベイトラヒヤ 2024年10月31日 パレスチナ・ガザ地区北部ベイトラヒヤ 2024年10月31日  (AFP or licensors)

教皇「戦争は自己の利益を追求し、すべてを蹂躙する」

教皇フランシスコは、世界各地で暴力や戦争に苦しむ人々のために祈られた。

 教皇フランシスコは、諸聖人の祭日、11月1日(金)のお告げの祈りで、世界の各地で暴力や戦争に苦しむ人々のために祈られた。

 この集いで教皇は、チャドで数日前に起きたテロの犠牲者の遺族に思いを寄せられると共に、同国で発生した洪水の被災者に連帯を示された。

 チャド西部ラク州では、10月27日夜、イスラム過激派ボコ・ハラムのチャド軍に対するテロ攻撃でおよそ40人が死亡した。

 また、チャドでは7月から相次ぐ大雨による洪水で、これまでに600人近くが亡くなっており、大勢の被災者が避難生活を余儀なくされている。

 教皇は、ウクライナ、パレスチナ、イスラエル、レバノン、ミャンマー、スーダンをはじめ、各地で戦争に苦しむすべての人々のために、祈りを呼びかけられた。

 「戦争とは常に敗北であり、あさましいもの」、と述べた教皇は、なぜならそれは偽りの勝利にすぎないからである、と話された。

 戦争とは自己の最大の利益と、敵対する者の最大の被害を追求し、人命、環境、生活基盤など、すべてを蹂躙、破壊するものであり、すべてが虚偽の仮面に覆われている、と述べられた。

 教皇は、戦争で苦しむのは無実の人々である、と訴えつつ、ここ数日ガザ地区で殺害された153人の女性と子どもたちを心に留められた。

 

01 11月 2024, 16:22